1735 腐臭
生ものが腐敗すると、嫌な臭い(腐臭)が発生します。世の中に流通するに足るだけの、お金は確かに生きていますが、一方で無用に「吹き溜まったお金」は、もはや死にかけているお金で、それはやがて腐敗を始めます。お金における腐敗とは、お金が自分自身を動かす事でお金を生み出そうとする、利の連鎖が始まる事をさすと定義しておきましょう。銀行が事業主にお金を貸して、適正な利息を受け取るのは、勿論お金の腐敗には当たりません。
問題は、余ったお金を債権などのお金に替える事が出来る紙(債権)に投資し、その値上がりに期待する「濡れ手に泡」の行動なのです。実際は、それでもお金が余るので、更にお金持ちはモノ(先物市場)にも資金を注ぎ込みます。適当な期間寝かせたお金は、やがて醗酵して、役に立つ使われ方されるという期待もできますが、そうではない欲の泡にまみれた資金は、結局はその泡も消えて、紙屑になるしかないのです。バブル崩壊やリーマンショックなどと言う「お灸」も、時間が経過して熱さを忘れれば、またぞろお金の腐敗に陥るかもしれません。
私たちは、お金が醸し出す腐敗臭に敏感になっておく必要がありそうですが、考えてみれば自分がささやかに銀行に預けているお金さえも、お金の腐敗の一部を加速しているかも知れない事を考えれば、当座預金は別にして、必要以上のお金は、タンスの中にでもしまい込むか、世の中の役に立つ寄付でもしてさっぱりした暮らしを心掛けよう、と改めて自分の暮らし方を振り返っています。
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