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2006年9月15日 (金)

55 「量的に正しくない」技術

自分が技術屋を卒業したから言う訳ではありませんが、今ほど技術者倫理や企業倫理が必要な時代は無かったと言えるでしょう。何故なら、いま我々は価値観の転換という重大な局面に遭遇しているからです。きっかけは地球規模の環境悪化でした。我々が出し続けてきたゴミ、気体ゴミ、液体ゴミ、固体ゴミの量がもはや地球が処理できる限界を大きく超えてしまったのです。それでも、企業の収益を確保するためには製品を作り続ける事が、日本の技術者には要求されている訳です。特に単価が下がるデフレ時代には、企業の売り上げを確保する為には、ますます多くの製品を出荷する必要があるのです。

しかしこの方向はぜひとも転換する必要があります。でもどうやって。使うべきは「なまじっかなハイテク技術」ではなく、「正しい知恵」なのです。これまで我々は、なまじっかな技術で公害を生み出し、地球規模で環境を悪化させてきた訳です。しかし正しい倫理に基づく正しい知恵は方向を誤らせる事はありません。なぜなら、正しい倫理は「少なくとも持続可能である事」を求めるからです。一時代だけの正しさは勿論本物の正しさではありません。100年後の世代や地上の生物が、我々の世代と同等以上に幸せになれる技術だけが倫理的に正しいものと言えるでしょう。果たして車は、多くの電化製品は、この正しい倫理に照らして、正しい技術で作られた製品でしょうか。現在世界中で使われている車を赤道上に並べて置いたとしたら、地球を7周以上するはずです。台数では、間もなく10億台になるでしょう。今や車は間違いなく「量的に正しくない」技術になり下がっているのです。

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