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2006年9月19日 (火)

62 時間による善悪逆転

時間シリーズの続きですが、時間の長さも善悪に関わってきそうです。例えば、最小限の薪炭を周りの里山から切り出してきて、炊事や冬季の暖房用燃料とする事は勿論悪ではありません。里山は、やがて萌芽再生や実生再生によって、元通りに再生するからです。しかし、この燃料採取を再生するスピード以上に行う事は悪に陥ります。この場合、やがて里山はハゲ山に変わってしまうでしょう。

別の例では、石油の燃焼によるCO2の増加を挙げることが出来ます。確かにCO2は植物にとっては絶対不可欠な気体ではありますが、今や大気中のCO2は100年で2倍になるほどの勢いで増加しています。しかし、自然の仕組みは巧妙にCO2を吸収する仕組みも持っているはずなのです。例えば、海洋の植物プランクトンによる光合成量の増加、サンゴによる炭酸カルシュウムとしての固定、ミッシングシンクと呼ばれる謎の吸収などの仕組みのことです。しかし、ここでも時間的に急激過ぎるCO2の放出により、自然の処理スピードの変化が追随できない状況に陥っています。これらが、時間による善悪逆転を引き起こしている例になります。

逆に言えば、エネルギーの使用率を今の半分になるように減速すれば、エネルギー危機に至るまでの時間を倍に引き延ばすことができます。つまり、より多くの時間を必要とするシステムは、何は無くとも環境的には良いシステムになり得るという訳です。

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