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2006年9月21日 (木)

65 進化とニッチ(居場所)

これまでは結構力が入った書き方で、既にいくつか結論めいたことも書いてしまったのですが、まだ書きたい事も大分残っていますので、以降は少し力を抜いて「徒然なるままに」書き継いで行くことにします。

さて全ての生物は、進化の過程で常にニッチを求め続けてきました。類人猿の生きるニッチは、森と草原の境目でした。二足歩行となったヒトは、更に草原へとニッチ拡大を進めました。農耕技術を手に入れると共に、ヒトは社会生活を営むようになり、つまり人間らしくなり川沿いや海辺へもニッチを広げてきました。しかし、それにしても生活に適した環境を探して住む訳であり、そこで養える人口は限られていました。

が、ついに化石燃料を発見し、それを動力としても使える様になると、人間は大規模にニッチ拡大を始めたのでした。つまり森を焼き払い、山を削って平らにならし、低地を埋め立て、橋を架け水路やトンネルを掘って自分たちが住むニッチを拡大し続けたのでした。しかし忘れてはならないのは、これまでのニッチ拡大は、化石燃料(取り分け石油)があって始めて可能であったという事実です。もし今後石油の供給が減少に転ずるなら、人間が住むのに適するニッチはそれに比例して減少するはずです。例えば真っ先に住めなくなるのは極地方です。そこでは暖房なしに冬の寒さはしのげませんから。次に危ないのは半乾燥地帯でしょう。深い井戸から地下水を汲み上げるポンプの電力や農業機械の燃料無しには、現代農業は持続できません。温帯や熱帯に住む人間は、まだ幸せな方ですが、温暖化による海面上昇や気象の激甚化によって、やはり生存が脅かされます。いま石油によって辛うじて維持されているニッチは、今後ドンドン狭くなり続けるでしょう。その意味で、投稿者には大都市はまさに石油に浮かんでいる楼閣にしか見えません。石油が無くなれば、都市には人間は住めなくなるでしょう。

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