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2006年10月16日 (月)

103 半自然

天然自然と人工環境の間には「半自然」があります。これを「近自然」と呼んでいる学者もいます。これは、人間の手が加えられた自然というほどの意味になりますが、日本は国土の2/3が森林ですが、その半分には何らかの形で人間の手が入っていると言われていますので、つまりは国土のそれぞれ1/3ずつがそれぞれ、天然自然・半自然・人工環境ということになります。典型的な半自然は「里山」に見ることが出来ます。里山にある植物のかなりの部分は、人間が選択的に育てたり移植したりしたものでもあります。里山は、薪炭を採取するためにコナラやソヨゴやヤブ椿といったしっかりした材が取れる木や、実がなる木、山菜、材や竹の子を取るための竹などを、人間が植えたり保護したりして最適な利用が出来るようにしてきた場所なのです。

その里山の荒廃が問題視されています。見た目にはこんもりした緑の森になっているので、荒れている様には見えませんが、実は中身はひどい状態です。林床には日が届かないため下草も生えず、昆虫や植物の多様性が損なわれています。木が混んでいると大型動物が姿を隠して人家に接近できるため、熊や鹿や猪と人間との遭遇事故も多発しています。里山は、本来スカスカに樹木が整理され、見通しが良く人間にとっても動植物にとっても緩衝地帯であり、かつ快適な空間でもあったはずなのです。里山の利用について真面目に考えなければならない時代です。

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