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2006年11月 1日 (水)

123 3A問題

環境問題の多面性の例です。3A問題とは、今後社会的に問題になりそうなのは、Acid Rain(酸性雨)、Aluminum(アルミ)、Alzheimer’s Disease(アルツハイマー病)であるという主張です。その考え方によると、まず化石エネルギーの多量の使用により大気中のNOx、SOxなどが増えて酸性雨がひどくなります。その結果土壌中のアルミニウムが雨水に溶出し、水道水や湖水、地下水、海水中のイオン濃度が上昇します。その帰結として水や食物を通して人間の体内に取り込まれるアルミイオン濃度が上昇し、その結果後天性アルツハイマー病が蔓延するという仮説です。実際、アルミイオンは、脳の番人でもある脳血液関門をかなり自由に通過することは確認されていますし、一方でアルツハイマー病患者の脳では、病変部でアルミニウム濃度が高まっていることもかなり以前から指摘されています。ある時期以降非常に身近となったアルミ鍋やアルミホイルやアルミ缶飲料、アルミフィルムによる包装などを考えても、確かに我々とアルミニウムとの接触機会は格段に増えています。アルミ・アルツハイマー原因説は、実は1990年代に盛んに議論された話題ですが、その後無関係だという説も現れて、現在はやや沈静化しているようです。しかし完全な白ではなく「限りなくグレーである」事は否定できません。事実としてアルミ自体は、高い濃度では間違いなく「神経毒」なのです。

因果は巡ると言いますが、便利さの陰で環境ホルモンと同様「アルミ毒」も、長い時間を掛けて人類や生き物を責めさいなむ環境悪化要素となるかも知れません。

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