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2006年12月19日 (火)

186 輻射型冷暖房

投稿者が行ったペレットストーブの開発では、熱輻射(熱放射)についてかなり勉強しました。最も大きな収穫は、冷暖房に関する考え方が大きく変わったという事でしょうか。それまで、冷暖房とは冷風や温風によって部屋の温度を人間が心地よいと感ずる温度(夏は26℃前後、冬は20℃前後)に調節する事だとぼんやり考えていました。しかし、輻射という概念を突き詰めて考えてみると、人間などの動物や植物にいたるまで生き物は、種々の波長の広い意味での光(電磁波)によって恩恵を受けていることが分かってきました。(勿論、水の中で暮している生物は水の温度に完全に依存していますが。)

さて、冬に人間が寒さを感ずるのは実は気温ではありません。体表面、具体的には首筋や背中などから放散される輻射熱が、壁などから来る輻射熱との差し引きで、あるレベル(しきい値といいます)以上マイナスとなった時、初めて寒さを感ずるという順番です。特にガラス窓から外に輻射熱が逃げているような場合には、部屋の温度が多少高くても寒く感ずるはずです。厚いカーテンは、部屋の温度を保つのが役目ではなく、外に逃げる輻射熱を遮断するためのものだったのです。ですから、冬場部屋の温度が例えば10℃以下でも、壁の温度が例えば30℃程度になっている場合、人間はかなりの薄着でも寒さを感じない事になります。それは、体表面が壁から適度な輻射熱の補給を受けているからです。これが輻射型暖房の原理ですが、30℃程度の温水であれば、冬場でも太陽熱温水器などで十分作れる温度なので、石油温風ヒーターやエアコンなどで作る50-80℃程度の高い温度の熱源に頼る必要がないのです。

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