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2006年12月25日 (月)

192 木材力

放送大学では、植物や生物についてもかなり勉強しました。学んでみて気がついたのは、単純な驚きですが、それらは技術屋としての人生には全く無関係で済まされた知識だったという事です。生物の進化、木材の複雑な化学構造、生物の多様性、地球環境の歴史、生物と環境、気象、生物の共生関係などなど。一番感銘を受けたのは、植物が殆ど水と酸素と太陽光だけから作る複雑な有機物群の存在でした。取り分け、植物が進化した究極の形である樹木は殆ど驚嘆に値するほど複雑な生物システムでありました。幹の部分はセルロース、ヘミセルロース、リグニンなどの材料を巧みに組み合わせて、風雨に耐える構造を作り、根や枝葉を張り巡らせて水や養分や太陽エネルギーを集めるシステムを作り上げているのですから。太陽光の「集光装置」としての数万枚の葉を持つブナや、高さ100m以上にも達するジャイアントセコイヤの存在はその象徴でもあります。

残念な事に、木の化学=ウッドケミカルは、木材から紙やセルロース系繊維を取り出すために19世紀に長足の発展をしましたが、その後石炭化学や石油化学に押されて、研究者も激減したため、停滞を余儀なくされてきました。しかし、木材の原料としての潜在性は開発しつくされているとは決して言えません。リグニンの構造すら十分には決定されていないのが現状です。

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