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2007年6月19日 (火)

348 ブーメランの法則

ブーメランは、オーストラリアの原住民の発明品です。ここではブーメランそのものに関するウンチクを傾けるつもりはなく、「ブーメラン現象」について書く事にします。ブーメラン現象は既に幾つかの格言や言い回しにも引用されています。いわく「因果応報」、「自分で蒔いた種」、「天に唾する・・・」、「しっぺ返し」などなど、多分その普遍性は洋の東西を問わないでしょう。言葉を換えて言えば、ある行動が、幾つかの「変化の連鎖」を経て、行動を起こしたものに還ってくることを指しますが、環境問題がまさにその典型であると言えます。何故なら、人間の活動の全ては、閉じた系としての地球上で行われているので、活動の一つひとつが、結果として地球上で起こる現象に何らかの影響を与えずには置かないからです。良く引き合いに出される例としては、北京での1匹の蝶の羽ばたきが、ニューヨークで嵐を引き起こすと言う表現があります。地球の大気は全てつながっていますので、羽ばたきが微風を引き起こし、微風がそよ風を、そよ風が強風を、強風が巨大なハリケーンを結果しても不思議は無いでしょう。事実、現在の気象予報に使われているコンピュータには、離散化された20kmのメッシュ(網目)を元に、膨大な連立気象方程式を走らせるプログラムを入れておき、ある日の気象を初期値として入力して将来の天気を計算・予測しています。20km間隔のメッシュの交点は、相互に周りの点の天候に影響を及ぼし合う、作用点群であるわけです。いずれにしても今地上で起こっている現象が、先の北京の蝶の例で言えば、強風程度なのか或いは嵐の直前なのかを十分吟味してみる必要があります。

経済現象にも、実は殆ど同じ様なブーメラン現象が見られます。上海で始まった株価の下落が、下落の幅を増幅しながら24時間で地球を一周するような現象がその典型です。株のトレーダは天気予報でいう離散化された点というわけです。現在の世界の経済はコンピュータで動いているにしても、そのプログラムは間違いを犯す人間よって作られ、最終的に判断するのも生身の人間ですから、このブーメランの法則からは逃れようがありません。

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