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2007年9月 4日 (火)

417 自然に学ぶ

植物を見ているといつも感心させられる事があります。それは、ほぼ完全な形の集光装置としての木の形や葉の茂り具合です。日中太陽が真上からさす事が多い熱帯や温帯地方では、樹木の茂り方は円盤型かほぼ球形です。しかし、夏場でも低い高度からしか陽がささない高緯度地方では、樹木の形はほぼ例外なく円錐形です。いずれの形も、その緯度でもっとも効率的に太陽エネルギーを捕まえるために、樹木が長い時間をかけて形態を進化させてきたわけです。それにしても、人間が作った太陽エネルギー補足装置である太陽電池パネルのなんと味気ないことでしょう。単なる平らな板の寄せ集めでしかありません。

太陽電池パネルの開発者や風力発電装置の設計者たちが、自然の究極的な進化の形である樹木の姿や滑空を得意とする鳥の羽の形に学ぶならば、装置の効率も格段に向上することでしょう。技術者を辞めた投稿者としては、いまさら最高効率の集光装置を考案したり、それを作ったりするつもりもありませんが、ここで言いたい事は、太陽エネルギーに依存する、「究極の持続可能な生活」のヒントは、自然の仕組みにちりばめられているという点です。

同じように、蓄えたエネルギーを力に変える仕組みにしても、石油を燃やす内燃機関の効率を高める方向ではなく、食べ物のエネルギーを筋肉によって力に変える、私たちの体の中に作りこまれているメカニズムにその答えがあるように思うのです。何より、人間は機械の力を借りて楽をすることばかりを考えるのではなく、まずは自分の肉体を鍛えて、楽に力仕事ができるように考え方を変えるべきでしょう。67億人の人類には、67億人力のマンパワーという、エネルギー資源があるわけです。

自然の観察を熱心に行えば、必ずや有用な学びが得られることは間違いないところですが、その際、自然を利用すると言う立場でアプローチすれば、今の農業機械と化学肥料や農薬に依存する「収奪農業」の様に、自然の土壌を壊し疲弊させるだけに終わります。そうでなくて、自然の仕組みの持続性を助け、そこからの「おこぼれをありがたくいただく」と言う姿勢で臨むべきでしょう。

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