« 419 環境技術 | トップページ | 421 大規模化の愚 »

2007年9月 7日 (金)

420 成長神話

Tヨタの1000万台超えの製造計画に見るまでもなく、多くの企業の経営者は成長神話にとり憑かれているように見えます。今年度の売り上げ規模や、利益は前年度比~%増、と言う目標を立てないと株主も納得してくれないのでしょう。消費者人口が増えたのであれば、それに見合う形で売り上げが増えても不思議ではありませんが、日本の様に人口がピークを向かえ、減り始めた国の企業が、売り上げを伸ばすためには、作った製品を輸出して海外の消費者に「買わせる」必要があるでしょう。そうでなければ、国内の消費者に対しては、必要も無い機能を追加するか、無理に高級品化して、単価を上げなければなりません。具体的には、T社のLクサス戦略のようなことを指します。煌びやかなショーウインドウの中に納まっている、ピカピカの高級車は大きなエンジンと豪華な内装を備えた、これは必需品ではなく間違いなくかなりの贅沢品です。

そろそろ、来年が今年同様の売り上げで、しかし着実な固定客を抱えているような、持続可能な企業経営を志向する経営者が現れてもよい時代に入ったのではないでしょうか。投稿者は山が好きですが、残念ながら登った山からは必ず降りなければなりません。そうでなければ、仙人にでもなって霞を食いながら生きていかなければならないからです。石油産出量の減少は、間違いなく成長神話の終焉のきっかけに他なりません。石油は、成長エンジンの殆ど唯一の燃料だからです。私達は、山の頂上から、9合目へ更には8合目へと、何とか転げ落ちないでうまく下るルートを見つけなければなりません。それ無しには、ガスに巻かれて(環境の悪化で)遭難あるのみです。

成長神話で描かれる進歩の反対は退歩ですが、環境問題を頭に置く限りにおいては、持続可能な社会への回帰しかない訳です。ギリシャ神話にある、イカロスが太陽に近づき過ぎて、ロウで固めた羽が取れて墜落した話のように、科学・技術文明も「石油と言う羽」無しには飛び続ける事ができなくなり、20世紀型の成長神話も終わりを告げざるを得ないのです。

|

« 419 環境技術 | トップページ | 421 大規模化の愚 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 420 成長神話:

« 419 環境技術 | トップページ | 421 大規模化の愚 »