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2007年10月31日 (水)

471 ラニーニャ暖冬?

ラニーニャの年は寒さが厳しくなると言われてきました。詳しいメカニズムはさておいて、結果的に見れば、ラニーニャの年は北極気団が強まる傾向にあるからです。北極に蓄積された非常に冷たい空気の塊は、何度と無く冷たい舌(北極気団の形は、クローバ型ですがその葉に当たる部分)で日本列島を舐めまわす事になります。しかし、今後は状況が変化する可能性があります。それは、冬場の北半球の気候は、夏場の北極海の浮氷面積の減少に大きく影響を受けると思われるからです。なぜか。夏場の北極海は長い時間太陽の光を受け続けます。なにしろ夏至ともなれば太陽は1日中沈まない訳ですから。しかし、北極海に浮氷があると日光の殆どを反射してしまいますので、海水温は低いままで夏が終わります。しかし、近年のように氷の面積が減少すると、日光が直接海水に照射されます。その結果何が起こるかと言えば、先ずは植物プランクトン、ついで動物プランクトンが大増殖します。この夏も、そのプランクトンを食べるために、これまでは殆ど観察されていない鯨が北極海に入り込んでいたと報告されています。

さてプランクトンが大増殖すると海は緑色に変わりますので、日光の成分の中でも補色である赤色(赤外線=熱線とも呼ばれる)を吸収し易くなります。結果、海水温度がそれまでより、多分数度高くなりますので、大量に蓄積された熱が季節を越えて冬まで持ち越される現象が起こる事になります。これが、極地方が温暖化の影響を特に受け易い地域となっている一つのメカニズムです。北極海の海水温の上昇は、結果として冷たいほど強まる北極気団を、骨抜きにしますから暖冬傾向になりやすい訳です。今年の冬、予想に反して暖冬で推移するならば、北極海の温暖化は間違いなく進んでいると判断してよい一つの証拠となるでしょう。南極観測は、各国が競って基地を建設し、気象観測や資源の探索も熱心に行われているのですが、実は基地を作ることのできない北極海は、気象観測の空白地帯でもあるのです。現在、北極海の海水温上昇に関する客観的なデータを探しています。

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