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2008年1月 8日 (火)

540 木力

木力とは、木材を主体としたいわゆるバイオマスエネルギーの総称です。木をそのまま燃やす焚き火や薪ストーブがその代表例でしょう。しかしながら、薪には、いくら軒下に積んで乾燥させても、25%程度の水分が残っており、従って燃焼温度が低くなり、目にしみる白煙(その中にはダイオキシン類も微量ながら含まれていると思われます)も出るので、流石に田舎の一軒屋でもなければ使いにくいものです。

そのため、燃焼させて扱い易くするために、幾つかの工夫が行われています。投稿者が、数年来取り組んできたペレット化もその一つです。ペレットとは、木材を一度粉砕した上で、改めて強い圧力で押し固めて、小指の先程度のペレット(風邪薬のカプセル錠剤のような形)に加工するものです。この状態では水分率は10%程度まで下がっているので、十分な量の空気を送って燃焼させれば煙突から出る煙は全く無色透明で、都市の中でペレット焚きの暖房器具を使ってもヒンシュクを買う事は無いでしょう。事実、ガス焚き冷房気を作っているY総業では、企業向けにペレット燃料を使う冷房気を市場に出そうとしているくらいです。

別のアプローチでは、木材を化学的に処理して、アルコールやDME(ジメチルエーテル)に転換する事も行われています。問題なのは、木材の中にはほぼ純粋な炭化水素であるあるセルロースの他にも、ヘミセルローズやリグニンなどの分解しにくい成分も多く含まれるという点です。つまりアルコールやDMEに転換できなかった残りは廃棄物になるかもしれないという心配が残ります。その残りカスの使い方までもしっかり考えたプラント設計をする必要があります。何しろ、植物や木材の原料は、殆ど全てが水と炭酸ガスであり、光合成によって太陽光のエネルギーが固定されたもの、とも考えられるのです。

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