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2008年1月13日 (日)

545 雪力2

さて肝心の雪パワーを如何に取り出して利用するかの話です。積もった雪は、冬は氷点下になっており、春夏になっても0℃を保ちながら少しずつ解けて行きます。その意味では、熱力学的に見れば雪の持つパワーは「低熱源」としての利用価値がありそうです。全ての熱サイクルには、高い温度の「高熱源」と廃熱を受け取って捨ててくれる「低熱源」が必要です。車のエンジンで言えば、ガソリンの燃焼温度が高熱源であり、排気ガスを出す大気温度が低熱源となるわけです。気温20℃の低熱源に比較して、温度が0℃の雪を低熱源と考えれば、高熱源と低熱源の差は20℃分大きくなるので、熱サイクルの効率はかなり改善される事になります。

別の見方をすれば、例えば工場の冷却に用いられた温排水を30℃程度と仮定し、これを高熱源とし、雪の0℃を低熱源とすれば、熱落差が30℃しかないので効率は低いかも知れませんが、立派な熱サイクルを構築することも可能です。作動流体としては、フロリナートなどが候補ですがそれに飛びつく前に、フロンガス(=オゾン層破壊&超強力温暖化ガス)の二の舞にならない様に、その性質には十分な注意がひつようです。効率は低くなっても構わないので、天然の冷媒、つまりは空気やCO2や水(水蒸気)などを作動流体とする熱サイクルがより望ましいでしょう。

雪は保温材でもあります。氷と異なり雪の中には空気が閉じ込められているので、例えば家等がすっぽり雪で包まれる雪国の家屋は、結構暖かかったりするわけです。であるならば、それを上手く利用する工夫もきっとあるはずです。雪を厄介者として除雪したり、融雪に多大な熱エネルギーを使ったりするのではなく、積極的に利用する智恵(利雪技術)を最大限に磨く必要があります。

雪はそのままでも立派な冷熱源です。冷蔵庫の無かった大昔には、人々は大きな穴(雪室あるいは氷室)を掘り、その中に雪を溜め込んで置き、夏場にも冷たいものを楽しみました。これを現代に再現するなら、投稿者なら古い国道トンネルやそれが無ければ、適当な丘のどてっ腹に、人が立って歩けるくらいのトンネルを掘りますね。そこに冬の間に雪を詰め込んでおいて、野菜の貯蔵庫にします。取れ過ぎた野菜を保管しておけば甘くなって価値も上がり、オマケに端境期に出荷すれば、値崩れもなくなります。ところでこの話題、去年も書いたような気もしますがまあ良いでしょう。

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