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2008年1月25日 (金)

557 ポスト車社会

ダイムラーベンツがガソリン自動車を発明して以降、20世紀を通じて世界は急速に車社会へ移行してきたわけです。車造りは、J.フォードの流れ作業から始まり、T社のカンバン方式に至って一つの爛熟期を迎えたのだといえます。しかし、この車社会は燃料の面、資源の面、環境悪化の面から、ほぼ同時に「持続可能ではない」との3枚のイエローカードを受け取っています。サッカー競技では、当然退場を願わなければならない状況ですが、しかし車産業とそれを支える諸産業が退場したら、特に日本ではそれに代わるプレイヤーがいないことも事実です。これらが退場すれば、日本として輸出するものが無くなり、燃料も食糧も輸入できない事態にもなり兼ねません。このままでは環境的に行き詰る、かといってそれをやめれば食えなくなる、という状況を打開する方法は一体見つかるのでしょうか。

投稿者としての提案は、先ず農林水産業を自立可能な生業(なりわいであり産業ではありません)として柱をしっかりと立て、その上でポスト車産業として「持続可能な新しい産業」を打ち立てる必要がある、というものです。安い高いで判断し、安易に安い外材や輸入食糧に飛びつくという、「商社マン的な価値判断」はもうやめにする必要があります。では、ポスト車に位置づけられる産業とはどんなものになるのでしょうか。その例を挙げるなら、それは再生可能なエネルギー源や資源を利用した、エネルギー産業、製造業ということになります。火力発電所や原子力発電所の替わりに、太陽光、太陽熱、風力、小型水力、バイオマス、潮汐など多様なパワーを利用した発電とそれに関わる裾野産業、さらには海水からの有用元素分離や廃棄物からの有用物回収、或いは持続可能なレベルでのバイオマスを原料とする化学産業などが有力候補となるでしょう。

さて身の周りを見回して、有望な資源を探すとするなら、それは住宅の屋根であると指摘しておきます。日本は狭い国土でありながら、都市の中心を除けば高層住宅は結構少なく、郊外ではかつては優良な農地であった土地をつぶして戸建ての住宅が散在しています。1.2億人もの人が住むためにはこれは仕方が無いことかもしれませんが、一方その屋根は殆どといって良いほど利用されていないことに気が付きます。現状はといえば、僅かに10軒に1-2軒が太陽熱温水器を載せ、200戸に1戸ほどが太陽光発電システムを載せているに過ぎません。続きます。

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