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2008年4月30日 (水)

652 ばっかり食い

昨日書いた「食材の工業製品化」の結果は実はかなり深刻です。虫も近寄らない、形の揃った「製品野菜」や「製品果物」を作るため、例えば虫の付きやすい葉もの野菜は、多いもの(生育に時間の掛かるもの)では数十回にも亘り農薬の散布を受けることになります。農薬は、人体毒性の低いものに代替されてきたとはいえ、中国野菜の悪口も言えない実体だといえます。

問題は残留農薬だけではありません。スーパーに年中同じような食材を並べる努力の一方、消費者もパターン化した買い物をする傾向になるのは仕方がない事でしょう。丁寧に調べた結果では、平均的な日本の家庭は、1週間でも30種類程度の食材しか摂っていないようなのです。多分、味付けは和洋中印あるにせよ、食材としては肉数種類、卵+乳製品、野菜数種類、加工食品週種類、冷凍惣菜数種類、加えて米とパンと麺(小麦)、主として小麦と砂糖と卵と油脂で出来た菓子類程度でしょうか。確かに30種類位かもしれません。

同じものを食べ続けるのを「ばっかり食い」というらしいですが、日本人は利便性と引き換えに、国民的なばっかり食いに陥っているとも言えるでしょう。雑食性であるべきヒトが、ばっかり食いに陥る危険性は改めて指摘するまでもないでしょう。つまり、非常に弱いとはいえ、多くの食物には毒性(アルカロイドなど)やアレルゲン(卵や小麦やソバなど)が含まれます。これを毎日摂り続ける結果、生活習慣病や各種のアレルギー反応などが発症することにもつながります。残留農薬に関してもばっかり食いは危険です。流石に今日では有機水銀系の農薬は、国内では使われていませんが、体内に蓄積する性質を持つ農薬が使われている同じ種類の野菜を日常的に摂取し続ける危険性は、いまだ正確な評価が下されていないと危惧しています。

投稿者の小さい頃の、日本の伝統的な生活を思い起こしてもそれほど豊かであったとは言えません。しかし、少なくとも旬の無農薬の有機野菜やその漬物と、近くの山や海や川で手に入る食材(山菜や各種の魚やカワガニなど)、豚肉と鶏肉に加えて鯨肉や時々は猪や熊の肉、近所のオジサンが取って来る「ある種のヘビ」やハチの子やイナゴなどなど。種類だけから言えば、圧倒的に豊かな食生活だったと言い直しても良さそうです。大橋力によれば、アフリカのピグミー族に至っては、森で自然に手に入れているだけですが、何と300種類もの食材を口にしているとの事です。一体何が本当の豊かさなのか、しみじみ考えさせられます。

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