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2008年5月 9日 (金)

661 制御不能

環境問題は経済問題でもあると繰り返し書いています。しかしながら、環境おじさんとして抱いている無力感の原因は、経済活動が地球規模になったのと並行して、環境問題も地域の環境問題(典型的には、公害や里山の消失など)の枠を超えて、気候変動などのグローバルな問題に拡大してしまったことです。経済問題ですが、1970年代か80年代の初めくらいまでは、政府の打つ各種の経済・金融政策が確かに機能していました。政治家、例えば池田隼人や佐藤栄作や田中角栄なども、役人のお膳立てしたヤグラの上で踊っていれば良かったのです。しかし、いまや国家予算にも匹敵する規模に膨れ上がったフリー(ラジカル)マネー(正しい経済用語は知りません)が、ガタガタと為替水準を揺り動かし、原材料や石油の価格を吊り上げています。つまり、金融政策や経済政策が制御できる範囲が縮小している状況は、多くの学者やエコノミストの認識以上に事態が進行しているのかも知れません。

一方で、BRICSの急速な台頭の結果、経済規模は数年で倍近くになる勢いで拡大しているわけで、同じ割合で増加し続けているフリーラジカルマネーの力は、最早一国の政策程度では、歯が立たなくなったような気がします。この状況は、以前にも引用した「パンドラの箱」現象に相違ありません。つまり、地下資源というパンドラの箱を開けてしまった人類は、公害や環境悪化という害悪からは逃れられないのではないか、と悲観せざるを得ないのです。しかし、確か箱の中には「希望」という言葉も入っていたはずです。

制御不能になった最大の理由は、人間が作り出したものでありながら全てシステムの規模が、人間が制御できる範囲を超えて巨大化してしまった事にあります。その象徴が、暴れまわるフリーラジカルマネーであり、温暖化効果ガスの増大であるわけです。もし人類が、経済を制御できないのであれば、それは温暖化も制御不能である事を意味します。

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