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2008年7月21日 (月)

734 ターニングポイント

続きです。私たちはこの不確実性の荒野に立って、では一体どう考え、どう行動すべきなのでしょうか。人類が荒野(フロンティア)を目指した時代は、実はもうとっくに終わっている、というのが投稿者の立場です。1960年代の終わり、人類はついに月に人を送り込みました。未開のジャングルの探検を繰り返し、道をつけて木を皆伐し、あらゆる高山に登頂し、地下を掘りまくって石炭や鉱物や石油を採掘し、南極には競って基地を建設し、海に橋を架け海底にまでトンネルを掘って道路を限りなく延長し続けてきたわけです。人々は最早、この地上にはフロンティアは存在しないとまで考える様になったのです。しかし、未開の地が少なくなるほど不確実性が増したのはどうした訳なのでしょう。

不確実性増加の大きな原因としては、新たな技術を使った、新たな製品や建造物や土木工事が、環境に及ぼす影響の評価(アセスメント)が、ほぼ何も行われなかった事に求められるでしょう。確かに、近年は大きな建造物や土木工事に当っては、環境アセスメントが行われています。しかし、その中身はといえば、その工事が行われる周囲数キロの生物調査や、地下水の変化予測などの限られた中身に留まっています。最近明らかにされた「証拠」としては、諫早湾の締め切り工事の環境アセスメントが全く不十分であった事が、締め切りが行われて何年も経過した今、再び議論されている事でも明らかです。学者の頭の中で行う環境アセスメントは、何も評価を行わないのと同じことです。それは、自然の仕組みは、単純な人間の知識程度で理解できるほど単純ではないからです。

人間が、新たな工業製品や、化学物質や、建造物や、土木工事や経済の仕組みを付け加えるたびに、不確実性は間違いなく増加するでしょうし、それらがお互いに絡み合って、影響し合いその混沌の度合いは悪化するでしょう。そうであればなおのこと、ここらで、私たちはターニングポイント(今の文明の折り返し点)素早く回って、元来た方向に戻るべきだ、という点もこのブログでの一つの重要な結論となっています。

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