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2008年7月22日 (火)

735 削減カーブ

久しぶりに山に登り、自然に包まれてリフレッシュしてきました。今回は、日本で「2番目に高い」北岳と間ノ岳でした。天然林や雪渓から流れ下る水量のある沢や、太古の岩が風化崩落し続けている頂上の山塊や兄貴分の冨士の山容など、天気にも恵まれ「やっぱり山は良い」の思いを再確認しました。

さて環境話です。大量生産・大量消費のトレンドがやがてピークを打ったとして、そこから取りあえずF田首相の言う資源やエネルギーを半分まで削減するとして、この際の下降カーブには種々のシナリオが描けるでしょう。初めは出来るところからチョロチョロ始め、軌道に乗ったらパッパと頑張れば良い、というのが先日のサミットの結論のような気がします。そうではなくて、現在のレベルから目標とするレベルまで直線的削減を行うべく中間目標を定めて、着実に下げていくべきだというのが、多分実務的と言われる欧州の「表面的な」立場なのでしょう。

しかし、冷静に考えてみれば両者共に無理がありそうです。何故なら、削減努力とその効果はやがて「飽和」するものだからです。50%ものエネルギー削減を達成するためには、主だったものだけでも、例えば100位の手を打つ必要があるでしょう。しかし、その手を全て打ってなんとか30%程度は削減できたとして、その時点で既に打つ手が尽きてしまうわけです。したがって、そこからの削減スピードはガクンと落ちて、やがて停滞してしまうでしょう。その意味では、理想的な削減カーブは、今後20年で半減させるつもりの「過激なもの」とする必要があるのです。その程度の意気込みで臨めば、やっと2050年半減という目標に届くことも可能となるでしょう。

日本では、1970年代中頃は確かに資源・エネルギー消費が今の半分であった時期があり、それが1/4世紀で2倍になったのですから、今後逆向きの同じ割合で削減を目指さなければ、2050年半減の目標の達成はとてもおぼつかないでしょう。身の周りのモノを半分に減らすか、或いはそれらを使う頻度を二日に1回に抑えるか、いずれかを実行しない限り、資源・エネルギーの消費が半分になる事はないのです。国に、その指導責任を転嫁し、メーカーには製品の重量を半分にして、エネルギー消費も半分にする新技術の開発を期待するのは、余りにも他力本願で無責任過ぎる態度だといえるでしょう。

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