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2008年7月31日 (木)

744 省エネではなく

サミット後一段落とはなっていますが、相変わらず新聞を開いても、マスコミの報道でも温暖化防止=省エネルギーの話題ばかりです。これも多分以前に書いたような気がするので、このブログで伝えたい結論の一つになるのでしょうが、省エネルギーとは、いわば過渡期の「対策」に過ぎません。それは単に、エネルギーを使い過ぎで、地球の環境悪化も実感できる様になった今、「少しは節約しようよ」という態度です。しかし、何度か書いていますが、それでは焼け石に数滴の水にしかならない事は、最新の研究でも明らかです。今以上の環境悪化に歯止めを掛けるのは、資源・エネルギー使用に「急ブレーキ」を掛ける必要があるのです。言えば、今すぐにでも半減、その先は今の1/4以下にしなければ、子孫の未来は暗く厳しいものになると予測されています。

それに対して必要な態度とは、技術を改良し、多少の辛抱をする「省エネ」ではなく、化石エネルギーの大量使用を前提とする今の社会構造から脱却する「脱エネ」しかありません。脱エネに必要な資源としては、一にも二にも消費者自身の体力しかありません。石油に替わる動力として「人力」という直接的なパワーも必要でしょうし、寒さや暑さや疾病に抵抗力=体力を持つ事もまた必須です。これは簡単に言えば、猛暑日にも真冬日にも自転車で通勤し、暑さを団扇一つで耐え、寒さも着膨れで乗り切る体力の事です。

脱エネは、しかしエネルギー資源が薪炭くらいしか無かった江戸時代の生活に戻る事とは必ずしも同じ意味ではありません。私たちは、すでに石油に頼らないいくつかの優れた発明をしているからです。脱エネ製品や技術の幾つかを示してみましょう。たとえば、太陽熱温水器です。少し大型のものを導入すれば、太平洋側の地域では、冬でもガスや電気は殆ど無しでも毎日入浴可能です。パッシブ冷暖房も有効な脱エネ技術です。日射を利用して、家屋の中に空気の流れ(エアサイクル)を作り出し、夏は床下の冷気、冬は屋根裏の暖気を利用して、冷暖房を行います。湿度の高い日本の夏を乗り切るには、デシカント冷房も有効かもしれません。これは、シリカゲルなど吸湿剤を利用して、空気中の水分を下げ、冷房効果を上げるもので、デシカントの除湿は太陽光で行わせます。この他に、黒く塗った煙突や二重壁で太陽光を集め、上昇気流を作り出すソーラータワーやソーラーウォールもまた、脱エネ技術だといえます。もちろん、これらの技術は単独で用いるのではなく、幾つかを上手く組み合わせる必要がありますが、いずれにしても、これらの技術によって、化石エネルギーの使用は、殆どゼロで運用する事が可能となります。

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