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2009年1月11日 (日)

907 木材の人力搬出

間伐材の活用が急務です。山を手入れする場合、必然的に間伐する必要が生じます。何故間伐が必要かといえば、最初から疎らに植樹すると、雑草や潅木や笹に苗木が負けてしまうので、密に植えて、ある程度成長したタイミングで間引いてやる必要が生ずるからです。その昔、間伐材は建築用の足場材として、結構需要もあり活用されていました。しかし、今の社会では間伐材の用途は殆どありません。用途が見つからないと言う事は、値が付かず、市場主義社会では厄介者に過ぎないということでもあります。しかし、せっかくある大きさまで育ってくれた木材を、切り倒したまま朽ち果てるまで山に放置するのは忍びないものがあります。一部では、重機を使った間伐材の搬出が行われていますが、確かに能率は人力の2倍ほどはありますが、重機の燃料代を考えると、とても元が引けません。また重機を使っても、搬出できるのは精々5立米/日程度に過ぎません。

そこで検討してみなければならないのは人力での搬出です。間伐材を人が運べる程度に切り、肩に担いで林道まで降ろします。勿論、人力で担ぎ降ろせるのは、精々10kg止まりでしょう。1トンを降ろすには100回も斜面を往復しなければなりません。しかし、間伐を行う林地は、木が密に込み合っていた場所なので、下草は殆ど生えていません。そこで、長い材を必要としない用途であれば、木材を30センチくらいに切り刻んでしまいます。これを、斜面を転がして降ろすことにします。これだと、一個当たりの重さが5kg程度となる代わりに、一日に1000個くらいは降ろせるかもしれません。このレベルになると重機で降ろすのと能率は変わりません。

人件費は、重機を使う場合と変わらないので、重機の燃料費が丸々浮くわけです。山から降ろすコストが立米当たり5千円以下なら、固形燃料に加工しても、多分灯油と勝負できるかもしれません。以前このブログでも散々書いたように、木材には潜在的に種々の用途があるので、ムダ無く100%利用し尽くせば、間伐材の搬出コストは十分に吸収できるはずです。しかも、人力搬出に都会で余った労働力も確実に吸収できるのです。更に、中山間地に人が戻り、過疎の問題も解消するオマケがつくでしょう。

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