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2009年2月27日 (金)

954 空調から体感調整へ

以前にも書きましたが、動物としての人間が感ずる、いわゆる体感温度は「気温」だけでは決まりません。それに加えて「湿度」、「風速」、更には「輻射温度」の影響を受けます。とりわけ輻射温度は、気温と同じ程度に体感温度には支配的です。事務所で窓際に座っている人は、気温と輻射温度をほぼ同じレベルで体感していることでしょう。冷房で室温を27℃に保っていても、窓からの輻射温度が33℃となっている場合、体感温度としては「足して2で割った値」、即ち30℃程度にはなっているわけです。

投稿者は、この輻射温度を下げるのにロールカーテンが有効ではないかと思い、その効果を検証中です。つまり、布や和紙で出来たロールカーテンは、熱容量が小さくしかも断熱性能のある空気層を含んでいるので、日の当る面は上の例では33℃程度に、室内の面はほぼ27℃になっているはずです。したがって、室内に面している面からは室温と同じ輻射をしているのです。結局、体感温度は30℃から27℃に下がりますので、冷房温度がほぼそのまま体感温度になるでしょう。この場合は、冷房温度をもう12℃上げても全く問題はないでしょう。

つまり今後は、従来の意味の空気温度をコントロールする「空調=空気調和」ではなく、体感温度とコントロールする「体感調整」の考え方に移行する必要があるということです。このような考え方を入れた、家庭やビルの冷暖房システムが登場する気配が感じられないのは、悲しい限りです。体感温度に着目すれば、エネルギーを大幅に節約しながら、しかもやせ我慢の無い(しかし少しの我慢は必要です)冷暖房が可能となるのです。

その意味では、究極の「個人体感温度調節システム」である「衣服」に関して言えば、その機能追求は未だ究極の形までには至っていないとも言えるでしょう。アパレル業界は、不景気風など吹っ飛ばして、元気に究極のクールビス、ウォームビズ、体感温度調整製品を開発すべきでしょう。

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