« 1038 目的あるウォーキング | トップページ | 1040 景気刺激というクスリ »

2009年10月21日 (水)

1039 気候変動2題

最近のニュースで気になる話題が2題ありました。ひとつ目は、北極海の浮氷です。かなり前(2000頃)の予測では、2040年頃には夏場には、北極海の浮氷がほとんど融けてしまうと言われていました。しかし、最近の再予測では、その時期がさらに10年以上早まっているようです。その理由は「悪循環」にありそうです。単純な気象モデルでは、極氷の減少により北極海の太陽光吸収率(アルベド)が変化し、白夜の夏は海水が今より多くの太陽熱を吸収し、冬場の結氷が遅くなり、氷の厚さも減るので、翌年の浮氷がさらに減少するだろうというものでした。しかし、事態はそれほど単純でもなく楽観的でもなさそうです。背景としては、海洋と大気の相互作用による長期的な「気象振動」も考慮しなければならないからです。その振動に関する最近の話題では、「エルニーニョ」があります。赤道付近の海水温の変化が、赤道付近のみならず、日本など中緯度地域の気象まで強い影響を及ぼしているという事実があります。その根には、赤道付近にふり注いだ太陽のエネルギーが、海流や大気の流れ(例えば低気圧や台風など)によって、極地方に運ばれるという地球規模のエネルギーの流れが存在していると言えます。これは、「北京での蝶の羽ばたきが増幅されて、やがてはカリブ海のハリケーンになる」という冗談話が、現実のものとなる可能性を含んでいます。

もう一つの話題は、アフリカのひどい干ばつです。過去1年間一滴の雨も降らなかった地域が拡大し、草が枯れた結果家畜が大量に死に、それに依存している遊牧民が飢餓にさらされているとのものです。その数は数千万人規模に上るとか。まさに彼らは、地球規模の温暖化による環境難民になりつつあると言っても良いでしょう。どうやら、温暖化は気象現象の過激化を増幅するようなのです。つまり、雨は降る場所には、台風やサイクロンなどの過激な現象を伴って「どさっと降り」、一方降らない場所には一滴も降らないという気象の激化現象を指します。これも大きな意味では、最初に書いた短期的な「気象振動」と長期的な温暖化傾向の合わせ技としての現実だと思われます。もちろん短期的振動とは言っても10年程度の単位となりますので、干ばつが数年続くだけでも、そこに暮らす人々が飢餓状態に陥る危険性にさらされるわけです。さらにその振幅が右肩上がりの温暖化傾向の中でさらに大きく振れようとしています。

|

« 1038 目的あるウォーキング | トップページ | 1040 景気刺激というクスリ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 1039 気候変動2題:

« 1038 目的あるウォーキング | トップページ | 1040 景気刺激というクスリ »