« 1055 ではどうすれば | トップページ | 1057 あったかマウス »

2009年11月23日 (月)

1056 大きい事は・・・再び

思い返せば1970年代のキーワードの一つは「大きい事は良い事だ」でした。チョコレートのCMから出たこのフレーズは、高度成長期のキーワードともなったわけです。この時代すべてが大型化しました。ジャンボジェット機、レール幅の広い新幹線、大型タンカー、大型乗用車、果ては家庭の冷蔵庫に至るまで急激にすべてが大きくなりました。モノのサイズばかりでなく、人々がこぞって都会に出た結果、郊外団地や大学や行政やあらゆる都市構造そのものが膨張したのでした。しかし、この傾向には1980年代末頃に一旦ブレーキが掛ったものだと何となく投稿者は感じていました。

ところで、昨今の信用収縮の一方で、昨今企業合併による企業サイズの拡大傾向は加速されているようです。大規模小売業界、食品・ビール業界は言うに及ばず、金融・保険業界、各種の製造業、交通運輸業界に至るまで、流れが止まりません。投稿者には金という魔物が、グローバル経済という舞台上で、さながらブラックホールの如く企業群をのみ込んでいるようも見えます。それは、「大きい事は良いことだ・再び」という動きでもあります。それで何が悪いかですが、投稿者には非常に危うく見えてしまいます。

よく引き合いに出す例ですが、品種改良が進んで、味も収量も文句なくすぐれた米や小麦の品種ができたとします。農家はこぞって、この品種を作付し数年は収益も上がって、喜ぶかもしれません。しかし、もしこの品種にある種の病気や害虫に対して決定的な弱点があり、数年後にこの病気と害虫が同時に現れたと仮定すれば、起こる事態は明らかです。農家の収量が減るだけでは済まず、消費者は食糧入手にも事欠くようになるはずです。

その意味で、企業合併にも同様の危うさを感じてしまいます。現在の(前世紀の延長線上の)価値観で成り立っている社会基盤の中で、たった今は巨大な企業サイズが機能するとしても、肥大化し小回りの利かなくなった巨象が、方向転換が効かないで、ばったり倒れてしまう光景を想像しないではいられません。

|

« 1055 ではどうすれば | トップページ | 1057 あったかマウス »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/185422/46837124

この記事へのトラックバック一覧です: 1056 大きい事は・・・再び:

« 1055 ではどうすれば | トップページ | 1057 あったかマウス »