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2010年4月16日 (金)

1128 汚染物質保存則

これも法則シリーズです。エネルギー保存則や物質の保存則は有名ですが、ここではそれをもじって、汚染物質保存則を提案しておきます。汚染物質の定義は結構ぼやけていますが、要は環境、とりわけ生物種の存続に悪影響を与える物質であるという事が出来ます。その汚染物質の一部は、環境に排出された場合、一部は生物に、別の一部は太陽光に含まれる紫外線等で、光化学的に分解される事はあるでしょう。というより、このような(生分解性)物質はあまり大きな問題を起こさないのです。しかし、重金属や(人間が余りにも巧妙に合成した結果)PCBや古くはDDT等の様に長期間安定的に環境に残留する有害な物質は、枚挙に暇が無い程多いし、毎日のように新物質が合成され続けてもいます。

この様な難分解性物質は、結局環境に蓄積し続け、結果的には生体内に蓄積される事になります。しかも、それが食連鎖の中に取り込まれると、いわゆる生体濃縮が起こり、連鎖の高位に立つ生き物程、その悪影響を強く受ける事になります。人間は、実はその頂点に立っている訳ですが、どの様な物質が、どの様な形で体内の臓器に蓄積されているか、実は少数の物質以外は、研究例が少ないのです。

ここで重要なKWは「複合汚染」です。つまり、A物質の安全性(多数の試験動物=マウスの内の発病率や致死率が指標です)がそれなりに確認?されているとしても、B物質との複合的な影響は確認されていません。それに、C物質やD・・・が加わった場合の組み合わせは天文学的な数になり、その安全性の確認は事実上不可能です。現代病とも言われるアレルギーや、精神性の疾患の増加に、複合的な形で汚染物質が関わっていない、と誰も断言はできないでしょう。環境に蓄積する新規化学物質は日々増加し続け、既に生産中止になった物質も、実は環境中に蓄積された量は、薄まっているとは言え、総量としては保存され続けている筈なのです。

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