« 1130 炭素循環 | トップページ | 1132 鉄循環 »

2010年4月22日 (木)

1131 水循環

水素は、単体の原子または分子として自然界に存在する事は稀で、殆どの場合炭化水素として固定されているか、あるいは酸素と結合して水となっています。特に、水として存在する量は莫大で、それは海辺に行って広い海原を眺めるだけで、容易に実感できる筈です。海は、生命の揺りかごでもありますし、その大きな比熱故に、地球環境を生物が棲めるマイルドな環境に維持してくれてもいます。何より、大気中に水蒸気として存在し、地球を水星の様な灼熱地獄でも、火星の様な極寒地獄でもなく、生物にとって理想の環境を「フトン」の様に守ってくれています。

この水の持つ物理的性質、比熱、気化(蒸発)温度、固化(氷結温度)、温度と重力によって対流するという性質、多くの物質を溶かしこむ性質、何より地球上に大量に存在する事自体、それぞれの特徴は、奇跡としか言いようがありません。地球上の全ての生命が存在するのは、まさに「水のお陰」だとさえ言えるでしょう。先人が、山に木を植えて水を養い、川や滝や池に竜神様を祭っているのは、ごくごく自然の行動だったと言えるでしょう。しかし、その精神は、蛇口をひねれば水が出てくる、文明の進歩?によって、殆ど忘れ去られようとしている事には、環境坊主として強い危機感を感ぜずには居られません。

アメリカを始めとする、食糧輸出国の多くで、水(淡水)が使い捨てられている事には、もっともっと強い危機感を持つべきでしょう。何しろ、今使われている農業用水の多くの部分が、「天水」ではなく地下深くに太古の昔に蓄えられていた「化石水」だからです。化石水は、現在ではほとんど雨水により補給が無いからこそ「化石」水と呼ばれるのです。その補給と使用量のバランスを考えないで、使い続ける現在の農業は、「全く持続可能ではない」というしかありません。水は、上手く自然のサイクルに乗せて循環させる必要がある物質の筆頭に挙げるべきである、と断言しておきます。その循環回復のためには、まずは人間のエゴを抑制して、すなわち人間の取り分を出来る限り減らして、自然に返してやる行動こそが、唯一必要な事かも知れません。

|

« 1130 炭素循環 | トップページ | 1132 鉄循環 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 1131 水循環:

« 1130 炭素循環 | トップページ | 1132 鉄循環 »