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2010年5月16日 (日)

1143 無効エネルギー(NVE)

一方で、無効なエネルギーとは、当然の事ながらVAEではないエネルギー(NVENon Value adding Energy)を意味します。無駄に消費されているエネルギーですが、狭い意味の省エネとは、この部分の削減を指している場合が多い様です。つまり、誰も入っていないトイレの電気を消す、昼休みは外に出て事務所の照明を消す、あるいは使っていないコピー機のヒーターを省エネモードに切り替える、車の運転でアイドリングストップを励行する、などなどの行動です。

しかし、どの様にひねっても、この様な努力で削減できる割合は、エネルギー全体の精々10%程度しかないと思われます。もし、これだけで2割も3割も削減できたとすれば、それは単にそれまでのエネルギーの使い方が如何にゾンザイであったかの証拠に過ぎません。つまり、これまでの意味での省エネ活動で削減できる割合は、非常に限定的なものになる事を意味します。この種の努力は、容易に想像できますが、省エネのネタが段々少なくなり、削減割合も、例えば初年度5%削減、2年目更に3%削減できたとしても、3年目は1%、その後は多分横ばいになる筈なのです。過去に二度のオイルショックを経験し、つい最近もガソリンの高騰を経験した「エネルギー小国」のこの国では、元々エネルギーの無駄に関しては、意識は高くなっていると思うのです。結局、無効エネルギー(サッカーゲームのレッドカードに相当しますが)としては、元々絶対量は少ないものなのです。

この事は、大幅な省エネの実現のためには、別の切り口で「省エネのポテンシャル=宝の山」を探す必要がある事を意味します。ではどこにそんな宝の山があるのでしょうか。問題の根は、石油資源の無いこの国でも、長い期間に亘ってエネルギーコストが比較的低く推移してきた結果、エネルギーがさながら水か空気の様に、意識に登らなくなってきた事にあります。そこにある事が当たり前である事と、それが必要であるという事は全く別の認識でなければならないでしょう。更に続きます。

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