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2011年5月11日 (水)

1373 環ビジ71(農林の巻き返し)

投稿者は、長い間いわゆる「工学」で飯を食ってきました。十年ほど前に、そこからの卒業を目指してもがき始めたのですが、その過程でしみじみ考えた事は、人生のごく初めの段階で、道の選択を誤ったとの反省でした。人生のやり直しができるものなら、投稿者は農学か林学の道を選ぶことでしょう。

それは、何度も書きますが、工学は地下資源や化石エネルギーの採掘と消費(最終的にはゴミとして環境への廃棄)を前提に構築されている一方で、農学や林学は、地表にある土壌の永続的な利用を前提にしているという、大きな違いがあるからです。持続可能性に照らして考えれば、工学は間違いなく凋落の道を辿るしかないでしょうし、資源やエネルギーの枯渇が見えてくるにつれて、いくつかの分野が壁に突き当たりつつあると言えるでしょう。この夏は、取り敢えず「電力の壁」が高さを増しながら見えてきました。

他方で、地下資源(農林業機械のエネルギーや化学肥料)や、太古の時代に涵養された地下水に頼ってきた近代的な農業や林業もまた大きな壁に突き当たり始めています。新しい時代の農学や林学には、結局地下の資源に頼らず、植物の力を最大限活用した「持続可能性の追求」にそのベースを置かなくてはならないという必然性があると思うのです。N-P-Kを効率よく回収し、土壌に還流させる新しい循環を設計し直し、構築しなければ、農業といえども地下資源に依拠する工業と何ら違いが無い凋落産業に成り下がってしまうからです。震災・津波被害を受けた地域の再興の一部では、これらの実験場として、新しい農林業の形もぜひ試行してみるべきだ、と提言しておきます。その具体的な内容は追ってアップすることとします。

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