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2011年10月10日 (月)

1509 省エネ行動

この夏は、原発停止にともなう節電に振り回されたような気がします。発電量とピーク電力の予想は、毎時の様にニュースで流され、東日本では罰則付きの法律まで施行されて節電が叫ばれました。しかし、省エネ行動は電力削減だけに終始して、片手落ちというものでしょう。エネルギー資源をほとんど持たないこの国では、ほぼ100%のエネルギーが輸入されています。そのエネルギーを買う外貨を稼ぐためには、せっせと製品を作って海外に輸出しなければなりません。その製造にも多大なエネルギーを使っている事が、この夏の節電騒動で明らかにもなりました。業界によっては、労働日の曜日シフトによってピーク電力を平準化せざるを得なかった事でも分かります。

この節電の時代に、車をEVにシフトしようとする世の中の動きには納得できないものを感じます。石油を精製して燃料を絞り取ってそれで車を動かすか、その石油を燃やして発電した電力で車を動かすかを比べてみると、実は総合的なエネルギー効率では、ほとんど差が出ないのです。発電所では60%近くの熱(エネルギー)を捨てなければ発電できませんし、送電でも送電線で生ずるジュール熱によって遠くに送電するには、何割もの電力がロスされます。やっと届いた貴重な電力で、いくら効率が高いからと言って、車を動かすのが合理的か、と問われればやはり「NO」と答えざるを得ません。

必要な事は、工場や家庭での省エネ・節電に加えて、やはり輸送や車の使用に関しても、大幅な省エネを実現する必要があると言えるでしょう。そうでなければ、円高やそれに伴う景気後退で、ますます入りにくくなる外貨で買えるエネルギーも、食料事情もますます逼迫するからです。自転車か、太陽光発電で得られた電力で動く、ささやかな電動バイクくらいが、この国の日常の乗り物としては最適だとは思います。

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