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2011年11月15日 (火)

1545 電気の発明

今回は「電気」について書いてみます。電気の発見の手柄は、フランクリンに上げるべきか、電池を作ったボルタさんに上げるべきか、はたまた実用化に大いに貢献したエジソンさんに捧げるべきか議論の分かれるところです。しかし、話を人間社会に限定しさえしなければ、地球が出来て以降、とりわけ水が地表に溜まって雲が生まれてからは、カミナリ様は日常的に地上のどこかで強力な放電を繰り返してきましたし、生き物に限定して考えても、例えば「デンキウナギさん」などは数百ボルトの電気を起こす能力は、生まれながらに備えている訳です。

それを、人間が自在に操る技を工夫した点で言えば、エジソンさんの功績は偉大ですが、原子力発電に限って言うならば、貢献者は原子力潜水艦の開発競争における技術者だと言えるでしょう。原発の起源は陸上の発電所ではなく、実は初期には原子力潜水艦や原子力空母の原動機として開発されたからです。閉じた空間で、どうにか人間が「そんなに被ばくしないで」推進力や電気を生み出せるなら、陸上でもたぶん大丈夫だろうという事になり、陸上用の原発をおそるおそる作ったのでした。その実用化過程での性格が「兵器」である限りにおいては、それはある程度のリスクを飲みこんだ上で開発された事は容易に想像できます。その後の改良において安全性のレベルは上がったのでしょうが、古い原発は多分原潜の技術を引きずっているのは間違いないところでしょう。

一方で、ワットさんやニューコメンさんが作った低速の往復動の蒸気機関では、精々鉱山の湧水を汲み出す目的にしか使えませんが、ド・ラバルさんらが実用的な高速蒸気タービンが開発して以降、発電設備は急激にコンパクト化に成功し、各地に石炭火力発電所、石油の時代になって重油焚きの火力発電所が次々に建設されたのでした。石炭や石油にはかなりの硫黄分も含まれていますので、現在はその多くの燃料はLNGに転換されて来ています。ここでは、電気の便利さが、他のエネルギー形態に比べてあまりにも強烈だったため、人々はその魅力酔って全く抵抗しなかった事が、現在の「電気中毒社会」を作ってしまったとだけ結んでおきます。

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