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2012年12月 4日 (火)

1917 吊り金具の衝撃

昨日の続きです。新聞の記事の解説記事で、S子トンネルの天井吊り金具の形状を見てひっくり返りました。この金具は、いわゆる「I型」ですが、それが製鉄所で一体に圧延されたものであればまだしも、もしこれが溶接構造だったりした日には、それこそアンビリバボー=開いた口が塞がりません。これほど重要な構造がそんなチャチな構造だとしたら、殆ど犯罪行為かもしれません。もし、このままの構造だとすれば、数年に1回は、全ての金具の非破壊検査(例えば浸透探傷検査)が絶対に必要です。何故ならたとえ1ヶ所でもこの金具が破断すれば、間違いなく天井板と左右の仕切り版は崩落しますし、その反動で隣接する金具も道連れ崩壊も起きるからです。

実際はその様になっている事を期待しますが、現在の形の金具であれば、本来は上下2個のT字型の形材を2枚の帯板が挟む構造の吊り金具であるべきですし、それが破断した場合のバックアップとして、トンネルの肩の左右に渡した桁の上にコンクリート板を載せる構造を併用すべきでしょう。

もう一つは、その金具を吊り下げているアンカーボルトの情けなさです。そんなに厚くないトンネルの天井に埋め込まれていたのは、真っ直ぐなボルトの様で、埋め込み深さは多分20センチくらいの様です。しかも、想像するに、そのボルトはコンクリートの養生が終わってから、改めてドリルで開けられた穴に、モルタルか接着剤で埋め込まれたと思われます。土木ど素人の投稿者が考えてもこれでは納得できません。家の土台で柱が浮かない様に使うアンカーボルトと異なり、これは1トンを超える荷重を吊り下げる最重要なボルトであり、すっぽ抜けないと言う絶対的な保証が必要です。もしその保証が出来ないのであれば、吊り下げ金具は一断面に複数個配置し、一つが抜けても他の金具でこらえる構造にする必要があるでしょう。それが、あろうことか、中央のたった一個の吊り金具で、左右の2枚の天井板を支えているという、チャチな構造だったと言う訳です。一体どこにフェイルセーフの欠片があるのでしょう。

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