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2012年12月27日 (木)

1940 エイジングの恐怖

ヒトは誰でも歳を取ります。というより形あるものすべては歳を取るのでしょう。勿論、太陽にも地球にも年齢や寿命があり、老化もそれなりに進んでいます。しかし、特に人間が作ったモノ(人工物やインフラ)は、自然に比べて急速に歳を取ると言う特徴があります。年月を経たトンネルの天井(の鉄の吊り金具)はやがて腐食し崩落します。勿論トンネルのコンクリート壁自体にも寿命があるでしょう。30年で崩落するか、良く手入れして50年持たせるかは、使う側の心掛け次第ですが、いずれにしてもコンクリートの老化を含めて、それを完全に止める事は出来ない訳です。

加えてこの国には頻繁に風水害や地震が襲来します。それらは、ジワジワとあるいは急激に、人工物の老化を早めます。

エイジングとは、技術屋用語で言えば、エントロピーが増大し続ける過程とも言えます。多様性が徐々に消えて、最終状態である全て一様な世界に至る過程と定義できます。岩は砕かれて礫になり、礫はやがて砂になり、それも風化されて、やがては細かい粘度になって、湖底や海底に沈殿するのです。今は頑丈そうに立っている高層ビルも、コンクリートは酸性化した雨や地下水に犯されてボロボロになり、鋼鉄も酸化されて、やがては鉱石として掘り出された時と同じように酸化鉄に戻ってしまう筈です。

そのエイジングは、高度成長期や列島改造熱にうかされて建設された全てのインフラが寿命期を迎えている事にも及んでいます。土木屋さんの罪は、そのメンテナンス方法の確立や設計寿命の設定にあまり熱心に取り組んで来なかった事の様な気がします。少なくとも、新たなインフラ建設より、既存インフラのメンテナンスにお金を使うべきだ、という声はこれまで殆ど聞かれなかったと言うのが、投稿者の認識です。エイジングの恐怖感は日々高まってきています。

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