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2013年1月21日 (月)

1964 大雪のメカニズム

灰色の空を見上げていても、雪は止みそうにないので、取り敢えず何でこんなに積雪が多いのか考えてみます。そもそも、北陸から秋田辺りまでは、後ろに山脈が控えている地形に、日本海の暖流からたっぷり蒸発する水蒸気が、シベリア降ろしに冷やされて、深い積雪がある世界でも稀に見る多雪地帯なのです。しかし、冬場の気温はといえば0℃を挟んで数℃上下する程度なので、夜間に降った雪も、昼間にはかなり目減りするのが冬場の通常の気候なのです。しかし、この冬の様に豪雪と呼ばれる年は、平均気温が数℃低く推移しているので、昼間の融雪が殆ど期待できません。そこに、次の日も降雪が加わるので、積雪量はドンドン積み上げられる事になります。つまり「降雪量」は平年並みでも、気温が低い年には「積雪量」が増える事になります。

さて、豪雪・厳冬のメカニズムですが、北極圏を上から見たジェット気流の蛇行図を眺めるとそれが納得できるかも知れません。北極海の浮氷が薄くなって、夏場にはかなりの面積が消失する事は、地球規模の温暖化傾向の一つの証拠とされていますが、流石に冬ともなると再結氷します。しかし、氷は薄い(1m程度)ので夏場に暖まった海水中の熱量を完全にブロックするには不十分です。結果として、北極海上の気温は十分には低下しません。一方、ロシアやカナダ北部やグリーンランドなどの陸地部分は、早めに氷雪に覆われるので、冬の到来とともに速やかに気温が下がります。結果としては、相対的に陸地の上の気温が、北極海より低くなるので、寒気団(極高気圧)は陸地に偏って蓄積する事になります。

結果としては、これが北極気団の外周を取り巻く偏西風(ジェット気流)の大蛇行を引き起こす事になります。しかし、本来の大きな蛇行は中央アジアに向けて下がってくるだけだったのですが、この冬の様に日本が厳冬の年は、東アジアで特に蛇行が強くなっているのです。北極海の浮氷が増えない限り、温暖化傾向とはいえ、日本の冬場の厳しさは強くなると予測しています。もちろん、夏場は昨夏の様に、酷暑傾向が続く事になります。従って、今後の日本の季節は四季ではなく、厳しい二季+小さな春秋となりそうなのです。ジェット気流の解析は下記URL参照。

http://www.cokbee.com/weather/jet.htm

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