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2013年2月 7日 (木)

1981 再現試験

バッテリー事故の調査が進んでいますが、事故調が原因を推定して公表したとしても、飛行停止が解除になる訳でもないでしょうし、運輸省も、いくらメーカーやエアラインから要求されても拙速に解除してはならないでしょう。綿密な再現試験こそが、真の原因を裏付ける「事実」となるべきだからです。事故調やメーカーは、今回の事故と、同じ気象条件つまりは気圧や温度や湿度、今回と同じような操縦条件(電力負荷)の条件下で、同じロットで作られたバッテリーや充放電システムを使って、焼損事故を再現して見せなければなりません。

もしバッテリーやシステムの個体欠陥だったとしても、あるいは使用側=負荷想定に問題があったとしても、それを模擬した疑似欠陥を作り出し、ほぼ100%の確率で、バッテリーが焼け落ちた時のみ、「それ」が原因だったと特定できるのです。従って、真の原因の特定と飛行停止解除を急ぐのであれば、事故品をひねくり回しての原因の推定と並行して、膨大な数の事故再現試験の準備を進める必要があります。

この様な(実証を最重要とする)考え方は、実は殆どの事故の原因の特定に有効であり、むしろ積極的に実行しなければならないプロセスだとも言えます。その意味で、トンネル事故のボルトも施工不具合や劣化状態が再現が出来ないが故に、吊り天井構造の安全性が証明できず、仕方がないので天井板と言う「原因」を無くしてしまう解決策しか実行できなかったのでしょう。車などでリコールの届け出が遅れがちになるのも、実は数件の事故報告を承けてから、メーカーがその再現試験を行って、構造欠陥によって自社の責任となるかどうか見極めるための時間が必要だからだとも言えるのです。

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