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2013年2月20日 (水)

1994 小水力利用3

更に小水力の熱利用について言葉を継ぎます。熱利用に関して言えば、動力や電力などとの換算を容易にするために、kwkwh)に統一して比べるのが適当でしょう。例えば、木質燃料を使うペレットストーブや薪ストーブの熱出力もkwで表示すれば、エアコンや灯油ストーブとの能力や燃料コストの比較もでき易いからです。

木質燃料を使うやや大型のストーブは、例えば8kw程度の出力を持っているのですが、これを古来からの上掛け水車代替しようとすると、直径で言えば(水量にもよりますが)例えば5-6m程度の直径を持たせる必要がありそうなのです。水車を機械として見れば、かなり大きな装置と言うことになります。しかしながら、水車は一度設置すれば、その出力は24時間保証される訳ですから、使わない時は例えば温水の形で、断熱したタンクに(熱)エネルギーを貯めておく事も可能なのです。一方発電水車では、そうも行きません、エネルギーを貯めるためには高価な蓄電システムが必要だからです。その意味で蓄熱の容易さも、水車の熱利用のメリットと言えそうです。

灯油ストーブの例で言えば、8kwの熱出力を持続しようとすれば、灯油の発熱量から見て、時間当たり1.0リットル弱の灯油を燃やさなければなりません。経済性の優劣を検討する際には、例えば時間当たりの灯油代80/h程度が一つの目安になると言うことです。同じ出力を出すためには、木質燃料(ペレットでは)目方にして灯油の約2倍となる2㎏弱を燃やす必要がありますので、1㎏当たりで言えば、40円程度で入手できないと、燃料代として灯油と勝負できないとも言えます。しかし、この価格レベルは、地元で手に入る原料で、地元で作り、地元で消費する限りにおいては、十分に勝負になる筈です。

水車による発熱に関しても、同様の比較をする必要がありますが、その際熱源をどの様な形で利用するかの検討も併せて必要です。例えば、空調で言えば熱交換器(ファンコイルユニット)を使って室内空気の温度を上げるのか、あるいは床暖房や壁面暖房などの、伝熱、放射暖房を選択するのかによって、かなり様子が異なるからです。つまり、床暖房や壁面冷暖房の場合、使うお湯の温度は、必ずしも高い必要はなく、例えば35℃程度でも十分に機能するからです。その場合、実質的な出力は大幅に低減できる事になります。室内空気の温度を上げるのは、空気の比熱を考えると結構エネルギーが必要である事が分かります。結局「水力発熱には伝熱暖房か放射暖房を組み合わせるべき」とのここでの結論になりそうです。

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