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2013年4月12日 (金)

2043 ヒステリシスループ

このブログでは、このままで進んでも良い事は見つかりそうもなく、仕方がないのでゆっくりと後ずさりしようと何度も何度も書いてきました。しかし、残念ながら戻ろうにも歩んできたのと全く同じルートを戻れる保証は何もありません。それどころか、戻りのルートは間違いなく別の道になる筈なのです。電磁気の物理現象として、磁束密度と磁界の強さの関係をカーブに描くと、往きと戻りが異なる曲線を描く事が知られています。同様に、圧電素子などでも同様の現象が観察されます。これをヒステリシスループ(又はカーブ)と呼びますが、実はこれは多くの現象に普遍的な変化の原則ではないかとも、感じています。それは、系に入力(I)があり出力(O)がある場合、I/Oが完全に相関するのではなく、系の中に存在する「内部エネルギー」の増減も考慮しなければならないからです。

例えば、入力の全てが内部エネルギーとして蓄えられる過程においては、出力は全くのゼロとなるでしょうし、別の理由で内部エネルギーが放出されている状況で、入力があった場合、入力以上の出力が観測される場合だってあり得るからです。まして、2元系や多元系の現象の場合、更に訳の分からない状態も観測される筈です。

さて、現代の社会変化です。時間を巻き戻して逆転させても、決して古き良き?昭和には戻らないでしょう。何故なら、内部エネルギーの変化としてのインフラ充実や各種の技術開発や人口の増加や膨大な額に膨らんだ国の債務などなどをざっと考えるだけでも、とても昭和には戻れない事は自明です。それでも、やはり私たちは戻らなければならない、と主張したいのです。例えば、磁界を弱めれば、確かに磁束密度も下がる事は間違いありません。下がり方の程度が、上げの時とは異なるだけです。一本調子の上げは、必ず最は崖から転げ落ちるカタストロフィー(破局)に終わる事は、ざっと考えるだけも分かる筈です。地下資源はやがて枯渇し、廃棄物によって私たちの住む狭い生命圏(つまりは地表の狭い範囲とそれにつながる水圏や大気圏)の汚染により自家中毒に陥る事が目に見えているからです。変化の破局から逃れる唯一の手段は、慎重な後ずさりによるショックの少ない軟着陸しかないのです。必要な事は、多分ヒステリシスループを考慮した、後戻りの設計でしょう。これは、結構骨の折れる作業である事も間違いないところではあります。

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