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2013年4月13日 (土)

2044 エネルギー自治

SWを入れっ放しで寝てしまったラジオで、夜中に目が覚めました。何気なく放送に耳を傾けると、福島の喜多方で酒蔵を営む当主の談話が流れていました。彼は、原発事故で停電して改めてエネルギーについて考え、調べ始めた結果、実は福島県は水力発電だけで完全に自立できる恵まれた地域である事に気が付いたのだそうです。確かに福島県は、新潟県や山形県や栃木県との県境に、たっぷりの積雪がある山々に囲まれており、豊富な水力に恵まれた県である事が分かります。その豊かな水を使って、かつては電力を自給する中小の発電会社が存在し、それを利用したアルミ精錬も行われていた様ですが、国の奥只見の様な大規模ダムの開発と、電力会社の集約再編によって、それらは全てT電の管理下に置かれる事となった訳です。

今回の福一事故で、福島は長時間の停電を経験した様ですが、実はその間東京は停電していなかったのです。つまり、福島の水力発電で作られた電力は、100%東京に送られ、一方で福島の電力は福一か福二から送られて来ていたと言う事実が、図らずも露呈してしまったのでした。なんという大矛盾でしょう。福島は、地元で作られた再生可能(グリーンな)電力が吸い上げられ、代わりに欲しくもない(ブラックな)原発電力を買わされていたのですから。

これと同じ構図はどこかで見た気がします。例えば、県民が払った税金が一度中央に吸い上げられ、地方交付税として改めて国から県に降ろされるというあの構図です。従って、地方の自治体の財政は、県民・市民税で賄う割合は極端に低くなり、2割自治とか3割自治とか揶揄される事にもなるのです。地方分権が叫ばれて久しく、その声は道州制などの論議で日々大きくはなっていますが、どうせなら「エネルギー自治」も是非抱き合わせで考えて貰いたいものです。つまりは、各電力会社の権利を徐々に地元に委譲し、東京などの電力消費地は、地域の余剰電力を購入する事になります。その結果地域にお金が回り、豊かな地域には人も戻ってくる事でしょう。何故、都会に、人やお金や資源やエネルギーや食糧などを一度集めて、それを再度工業製品や加工食品や地方交付税などの形でばら撒かなければならないのか、そのために必要な、今や製造業を大きく超える労働力を吸収しているサービス産業や輸送産業などの「偉大なムダ」を考えると、人は何のために働いているのか、訳が分からなくなってしまいます。行政の自治、エネルギーの自治、食糧の自治を推し進めれば、地域の中でモノやお金が回り、地方はもっともっと豊かで元気になれる筈なのです。

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