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2013年8月 2日 (金)

2149 地域に根を張る

地産地消は良く使われる言葉です。使われ過ぎと言っても良いかもしれません。確かに食べ物でもエネルギーでも、地域で生み出して地域で消費する事は一つの理想ではあります。メリットとしては、生産者と消費者の距離が近く、目に見える関係も構築出来るでしょうし、産品の輸送距離(マイレージ)も小さくなり、しかも地域の中でお金が回りますので、地域経済も活発になる筈です。しかし、心配な風潮もあります。つまり地域で産出できるからという理由で、無理に地域で消費を押し付ける、いわゆる押し込み型の地産地消です。

それを避けるためには、一つには生産者と消費者とは本当に相対する関係を作る事が挙げられます。つまりは、モノを売る際に、売り手がが○○さんおはよう、と声掛けができる関係だとも言えます。人が基本的な生活を送る上で必要な衣食住は、ほぼ固定した量に限られます。従って、人口とその年代構成がほぼ正確に分かっている地域で、必要とされる物量やサービスのの量、いわゆる市場規模もほぼ把握できる筈なのです。例えば、投稿者が今住んでいる8.5万人規模の中小規模の市では、家庭向けの熱需要(主に暖房給湯用)の市場規模は、約300億円あるとのデータが出ています。地産地消を進めるためには、先ずこの市場の内のどの程度の割合を狙って熱エネルギーを地域で自給できるのかを試算し、その一部を実際に供給する小さな仕組みを作っていく訳です。具体的なスタートは、ある集落(例えば数十戸~数百戸程度)を対象として地産地消の仕組み考えます。その集落の戸数や家族構成などは明確ですし、家の外から見れば暖房や風呂焚きの燃料は推定できるでしょう。薪を使っているのであれば、どこから入手しているかもすぐ分かる筈です。

高齢者世帯であれば、操作が容易で燃料補給も楽な灯油ボイラやガス給湯を選択しているでしょう。設備が古くなっていて危険な状態のものもそれなりにあるでしょうから、設備更新のついでに、例えばペレットボイラによる集中的な暖房給湯システムを導入する素地はある筈です。であれば、近くの製材工場や森林組合が、ペレット燃料を生産してそれをその地域で消費する小さな枠組みは、小規模であれば実現可能だと言う結論が出せます。ストーブを据えたり、メンテナンスしたり、あるいは温水配管を行うなどの周辺産業もそれなりに潤うでしょう。出来れば、設備は買取ではなく、リースの仕組みを入れた方が、長期にわたってお金が回る事になるでしょう。消費者は、燃料代と小さな額のリース料を毎月(あるいはシーズン契約で)支払う事になります。この様な取組みが、たぶん地域に根を張った、完全に目に見える関係での地産地消の例になるでしょう。

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