« 2232 語彙=自分 | トップページ | 2234 CO2発生装置 »

2013年11月 7日 (木)

2233 防波堤の無い港

この国が貿易立国である事は認めざるを得ません。国の中でも、特に港という場所はまさに貿易活動の象徴であると言えるでしょう。さて、その港は波静かな入江の奥に位置し、必要であれば更にコンクリートの防波堤を築いてもいるでしょう。港では、船は安全に着岸できる様に出入りの航路が決められ、しかし大きな波は入ってこれないような構造になっています。

さて、これを貿易活動全体の縮図として眺めれば、いま国が進めようとしている貿易の自由化の本質が見えてきそうな気もします。つまり、貿易の自由化とは、港の防波堤を取り払ってしまう様な動きだと見る事が出来るでしょう。防波堤を取り払えば、それまでより大きな船が入る事が出来るので、港での荷扱い(貿易量)も増えるでしょう。同時に、輸出する際にもより利便性が向上し、港の貿易量は格段に増加するでしょう。これが、貿易自由化推進論者の言い分です。

しかし、一方で考えてみなければならない視点が抜けています。その港は、防波堤を取り払った事で、外海の荒波に直接晒されるリスクも格段に増加してしまう事にもなる訳です。荒波で済めばまだマシですが、時には台風(経済の大きな変動?)や高潮(長期の為替の高止まり?)、更に言えば100年に一度の津波(あのリーマンショックより大きな、例えばお隣の国が立ち行かなくなるC国ショック?)も起こり得るでしょう。今のリーダーは、平時の判断基準で自由貿易拡大を標榜していますが、そこにはリスク管理の「リの字」も感じられません。それが、私たち国民にはソコハカトナイ不安として引っかかるのだと思います。関税を含む、貿易における種々の障壁は、ある意味では防波堤でもあり、戦いにおける盾でもある訳です。丸腰になった資源小国が、どれほど(政治的あるいは経済的な)危機に弱いか、私たちは近い将来にその結末を見る事になるかも知れません。

|

« 2232 語彙=自分 | トップページ | 2234 CO2発生装置 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 2233 防波堤の無い港:

« 2232 語彙=自分 | トップページ | 2234 CO2発生装置 »