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2013年11月17日 (日)

2243 問題の解決?

最近思うのは、問題などと言うものは、完全には解決などしない方が良いのでは、という事です。問題は解決してしまった瞬間に、もはや問題ではなくなり、結果として人々の脳裏から忘れ去られていまうからです。例えば公害問題です。この国では、公害問題は解決され、克服された問題である、と一般には信じられています。しかし、それは公害が「公害防止法」という規制法体系の元で、人体には殆ど影響がない程度に、有害物の排出濃度が抑え込まれているという状況しか意味しないのです。確かに、例えば産業で水銀が使われる事は無くなりましたが、乾電池や蛍光灯には未だに含まれており、一応回収システムは作られてているとはいえ、時々一般ゴミに廃棄水銀が(故意に?)混ぜられて捨てられてもいるのです。また例えば、PCBなど人体に著しい中毒症状を引き起こす物質の製造や流通は禁止されてはいますが、古いトランスなどを含み、すでに環境に残留してしまったPCBの濃度ば、まだ高いままで放置されている例も多いのです。

私たちは、問題が一応解決されてしまうと、その問題があったことをすっかり忘れてしまうと言う悪癖をもっていますので、問題をあるレベル以下に抑え込む事に成功したとしても、解決とは呼ばない方が良いのです。むしろ、時々顔を出す問題の尻尾を積極的につかまえて、マスコミでも積極的に取り上げ続けるべきなのです。

エネルギー問題も同様でしょう。かつての石油危機の時、石油燃料の価格が一気に2倍に上昇しました。その後、省エネルギー技術を磨き、石油の備蓄量を積み増し、原発を50基以上に増やして、私たちはエネルギー問題は「解決されたと勘違い」し、その後の再生可能型エネルギーへの転換努力を放棄してしまったのでした。しかし、一部のヨーロッパ諸国は、その問題意識を捨てず、風車の大型化やバイオマスの積極利用で成果を積み上げてきた訳です。その意味では、この国はそれらの国々からは多分10-15年位は後ろを走っている筈です。

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