« 2327 再エネ展示会(足りないもの) | トップページ | 2329 電子マネーとBットコイン »

2014年3月 7日 (金)

2328 プッシュかプルか

物事を推進する際に、その駆動方法には大きくは二つ、即ち背中を押すプッシュ作戦と逆に引っぱって進めるプル作戦がありそうに思います。今この国で行われている経済政策は、間違いなく前者でしょう。つまり、金融界や産業界の背中にこれでもかという程お金を積み上げ、その圧力で背中を強力に押し続けている様なイメージが見えます。しかし、生産現場ではすでに常識になっていますが、押し込み生産では工程在庫や製品在庫が積み上がり、多くのムダが生じてしまいます。この論が正しいと仮定すれば、お金の刷り過ぎは必ずその「吹き溜まり」も生んでいる筈なのです。倫理観の薄い金融マンや金融産業は、その吹き溜まりのお金を動かすだけで、利益を生み出してしまうでしょう。例えば、金利の安い日本で資金を調達し、金利が高い国で運用するなどの「金融技術」を駆使して、モノの生産や移動を伴わない「マネーゲーム経済」の世界だけが日々拡大する困った時代になっているのです。

同様に、財政出動により景気刺激策もプッシュ作戦だと言えます。赤字国家であるこの国が史上最高額の予算を組み、それに先立ってこれも過大な補正予算を無理やり通してしまいました。しかし、企業や個人の保有する資産も既に史上最高レベルまで積み上がっている筈なのです。従って、省庁縦割りでその税金を分け合えば、お役人は例えば国土強靭化などいう色々な「理窟」をこねて、しっかりと分け前を分捕ってくるでしょう。何故なら彼らはそれが仕事で、しかも十分に賢いからです。

しかし、一番自然な政策は「カンバン方式」が教える様にプル作戦しかあり得ない筈です。何故なら、三本目の矢でいくら設備投資を煽ったとしても、肝心の需要が伸びなければ、市場の拡大など望むべくもないでしょう。既に人口が下降傾向に突入し、同時に急激な高齢化も進むこの国において、いくらプッシュ作戦を展開しても、このまま放置すれば市場のシュリンクは避けられないのです。ではこの時代に何が有効なプル作戦になるのでしょうか。ここでは、これまでは輸入に頼っていた物品を国産に切り替える方法を考えてみました。例えば食糧、例えば鉱物資源、例えば化石燃料の輸入を抑制し、それを代替する産業を醸成する作戦です。国産とするための産業とはつまりは輸入代替の新たな市場を産む事になります。しかし食糧輸入相手国と日本製品の輸出相手国は重なる事も多いので、急激な変動のショックを和らげるには何らかの作戦は必要ですが、例えばOPEC諸国に対しての貿易は間違いなく入超なので、一方的に輸入を絞っても、反発は限定的でしょう。それでなくともC国やIンドがガブのみしてくれるからです。国内に醸成すべきプル産業は、自動的に石油代替の国産の(再生可能型)エネルギー産業である事は理の必然です。

|

« 2327 再エネ展示会(足りないもの) | トップページ | 2329 電子マネーとBットコイン »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 2328 プッシュかプルか:

« 2327 再エネ展示会(足りないもの) | トップページ | 2329 電子マネーとBットコイン »