« 2341 消費者の利益 | トップページ | 2343 文明の黄昏時 »

2014年3月25日 (火)

2342 地域強靭化

3.11後の復興策の主要な柱として、国土強靭化という名の「新列島改造計画」が強力に進められています。前の列島改造は、当時この国のリーダーであった土建屋さんによって強力に進められた道路網や新幹線網の拡充が主だった様な気がしますが、今回の列島改造は、何やら海岸に「現代の万里の長城」を築くのがその中身だとか。

しかし、ここではそのアンチテーゼとして「地域強靭化」を提唱しておきます。ここで言う地域強靭化とは、地域の独立性を強化して、交通インフラや電力網、石油(ガス)供給網からの自立を進めると言う意味合いで定義しておきます。先の大震災や津波被害では、道路網が寸断され、電力網やガス管もズタズタに切られ、さらには海岸部に置かれていた小規模な石油備蓄タンクも流されてしまいました。これは、集中的なインフラが、実は災害には非常に弱った事を図らずも証明してしまったとも言えます。集中インフラには、実はバイパスの確保など、リスク回避策を織り込んでおく必要があるのですが、残念ながら経済性の観点からは、それは許されてはおりません。何故なら、初期投資がざっと倍になるので、経済的にペイしないからです。

ならば、地域の分散的なミニインフラ、究極的には戸別の工夫で、イザという時のバックアップを考えてみなければならないでしょう。電力は例えばバッテリーに蓄えて、灯りやラジオやテレビ程度の電源を1週間程度確保する準備が必要でしょう。ガスや灯油に頼っている暖房や給湯は、短期間であれば薪ストーブが使える程度には、準備をしておく必要もあるでしょう。ペレットストーブも優れた暖房器具ではありますが、残念ながら停電時でも使える銘柄は殆どありません。食糧は、田舎では余り心配はありませんが、コンビニ・スーパー頼りの都会では、たった1週間といえども耐えきれないのは間違いありません。今はあるかどうか分かりませんが、秋田の山間の温泉場は、農家の働き手が冬季の数か月間、食糧を背負って湯治に出かける場所でした。湯治客はコメと味噌などを背負って出かけ、宿には各種の漬物や保存食が備蓄されていました。冬季には数メートルの積雪がありますので、除雪機が十分ではなかった頃は3-4ヶ月は、そこから脱出する事は出来なかったのです。しかし、温泉熱があり食糧があり、小さな発電機があれば、冬の間は結構快適に過ごせたのです。

東北には、たっぷりの食糧と唸るほどの森林と、豊富な雪解け水や多くの山際の場所では温泉熱も期待できます。海岸部では冬季はシベリア降しという風の恵みもあり、工夫を重ねれれば昔の様な、強靭な地域も回復できる筈なのです。東北を、例えばヨーロッパの小国であるオーストリアなどと対比させれば、人口、面積、森林面積などに通ったサイズである事に気が付きますが、ならば彼の国のレベルまでは再生可能型エネルギーも増やせるはずなのです。その様な取組みこそが、地域強靭化の方向を示していると見ています。国土強靭化策もやはり「Kusokurae!」政策です。

|

« 2341 消費者の利益 | トップページ | 2343 文明の黄昏時 »

コメント

 トライボロジストの半世紀にわたる夢が実現したと思う。このマーケットはとりあえず自動車の摺動部品材料だが、鉄道、電力、製鉄機械、船舶、航空機、その他の軸受技術として産業上の広がりが見込まれる。一大インフラストラクチャ―革命が待っていそうだ。

投稿: CCSCモデルファン | 2016年12月18日 (日) 05時55分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/185422/59351970

この記事へのトラックバック一覧です: 2342 地域強靭化:

« 2341 消費者の利益 | トップページ | 2343 文明の黄昏時 »