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2014年4月 9日 (水)

2357 社会システムの劣化

2356で時代の劣化や文明の劣化と書きましたが、かなり対象が大き過ぎたような気もするので、改めて今自分が暮らしているこの国の社会の劣化についても考えてみます。社会の劣化は、勿論それを構成している人間の劣化によっても生じますが、一方では社会の基本的なルール(不文律)がなし崩し的に崩壊する事によっても生ずる場合が多いように思います。例えば、かつてこの国では、特に田舎では3世帯が同じ屋根の下に暮らし、働き手と家を守る人に分かれて(あるいは、商家や農家などではそれを兼ねて)助け合った暮らしていました。同様に、地域社会はいわゆる「隣組」があって、例えば地域で人手を出しあい一斉に何かの作業を行う機会も年に何度か決まっていたのです。思い出すのは、夏の間に整理して切り倒して置いた入会林のマツや雑木を、秋口になると地域の各戸がリヤカーを引いて、冬の間にストーブで焚く分を引き取りに出かけました。また、祭りも大人の祭りや子供だけの祭りなど、いくつかあって、地域総出でそれを盛り上げたものでした。

しかし、いまUターンしたこの田舎の町でも、それらのつながりは殆ど残っていない様に見えます。その大きな原因は、核家族化である事は間違いないでしょう。その証拠には、人口はドンドン減っているにも拘らず、現在でも町のすぐ外の田んぼが潰されて宅地が造成され続けているのです。結果として、一所帯当たりの人数は減り続け、チマチマした郊外型の建売住宅だけが増え続けているのです。所帯数で言えば、40数年前にこの町を離れた時より3割程度は増えているのです。人口は1割近くも減ったのに、です。

横のつながりがすっかり薄くなってしまった社会は、実は劣化した社会と言っても良いのかも知れません。何故なら、社会とはそもそも人間関係が円滑に動くように必要に迫られて作られた潤滑剤の様なシステムであって、それ以上でも以下でもないからです。潤滑剤が不足している社会は、いま種々の場面で目撃する様に「ギスギスした社会」になるのでしょう。ギスギスしている内はまだマシだとしても、こすれ合う内にお互いが磨滅してしまい、結果として社会システムとしても大きく劣化するのだと思っています。

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