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2014年4月13日 (日)

2361 足元からの発想

これも繰り返し取り上げているテーマの様な気もしますが、国やマスコミの議論全体が、あまりにも頭の上を飛び過ぎている様に感じています。例えば、景気の高揚に向けての第三の矢について考えてみても、いわゆる成長戦略といわれるものは、現状にプラスすべき新たな成長分野の設定の議論となっている訳です。つまり、科学や技術の力で、他国を制して世界市場のトップランナーに育て上げるべき産業を云々しているのです。

そうではなくて、もっと足元も眺めてみる必要があるとこのブログでも繰り返し書き続けてきました。足元とは、先ずは国内を、あるいはもっと狭く県内や市町村レベルを指します。そこにどんな文化や資源が眠っているかを掘り起こすと言う事です。この国は、あるいは各地域には先人が積み上げてきた連綿と続く歴史や文化や資源が必ずあるはずです。例えば、今住んでいる日本海側の町は、江戸時代以前は冬場の強い季節風に乗って、多量の砂が飛来し、毎年田畑が砂に埋まると言う状態が続いていました。しかし、偉大な庄屋が現れて、数代に亘って私財を投じて、幅が数キロもあるクロマツの防砂林を育て上げたのでした。その遺産で、われわれ子孫は豊かな田畑で人口数万人の町を維持出来たのでした。防砂林を手入れして得られた間伐材や雑木や松葉は燃料になり、厳しい寒さから人々を守ってきたのです。

やがて、この地域で石油資源が発見され、しばらくは石油や天然ガスも採れた時代がありましたが、所詮化石燃料ですから使えば無くなってしまいます。今も、石油会社はあがきを続けていて、シュールオイルを絞り出してはいますが、その量は微々たるものに過ぎません。しかし、石油探索の副産物として、低温度ながら温泉も出ましたし、鳥海山や出羽丘陵から流れ下る豊かな水源もあります。これ以上何が必要なのでしょうか。米作が主力とはいえ、食糧自給率は100%を超えていますし、人々がもう一度山に入って汗を流せば、それなりの量のバイオマス燃料は得られるでしょうし、冬場限定とはいえ強すぎるくらいの風力も得られます。雪解け水の水力と風力と太陽光とバイオマスを最適に組み合わせれば、エネルギーの自給も決して夢物語ではありません。それらをしっかり産業に育て上げれば、何もT社の様に「無理して」電子産業を奮い立たせて安い製品を輸出し、外貨など稼ぐ必要はないでしょう。先ずは、一人当たりで言っても年間数十万円支払っている筈の光熱エネルギー(取り分け暖房給湯に関わる部分)の地産地消を進めるだけで、合併で8万人を少し超えたこの街だけでも数百億円の市場規模になるでしょう。もし、今のリーダーの言を真に受けたとしても、秋田の田舎に新たな数百億の産業など絶対に興せるはずなどないのです。ならば今足元にある現実の市場を取り込むしかないでしょう。 明日から小旅行のため週末まで休稿です。

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