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2014年6月 7日 (土)

2408 この星の行方

考えてどうなる訳でもありませんが、この星の行方を時々考えます。といっても、どんな時代になっても地球そのものが消えてしまう筈もなく、つまりは星の表面で営まれている、生き物の活動の行方という事になります。この星の表面の環境は、再々の大激変に見舞われました。それは、地球の外から飛んできて衝突した小惑星によってもたらされた灼熱地獄やその後の全球凍結等といった事件もあったでしょうし、巨大な火山の爆発によって生じた火山ガスが、成層圏を覆った事をきっかけとして生じた小氷河期もあったでしょう。しかし、これまでの歴史では例外増しに、氷河期はその後の間氷期につながり、その間氷期における温暖化は、CO2の生物固定などの巧みな循環によって、調整されてきたのでした。

さて、その際に地下深くに炭化水素として固定された炭素(化石燃料)を燃やして解放し続けている今の文明ですが、それが一体どの様な顛末で「終わる」のか、20代に「成長の限界以上」などの賢者の警告を知って以降、興味を持ちながら観察してきました。この間、石炭や石油やLNGなどの化石燃料の使用量は、一貫して、しかも幾何級数的に増え続けてきました。それは、人口の爆発的な増加と同調しているか、またはそれ以上の増加カーブを描いている様に見えます。

換気が余り良くなく、しかし気密の良い部屋に大勢の人が入れられた場合、空気中のCO2濃度は、通常の400ppm弱からあっと言う間に1000ppm程度に上昇してしまいます。人間の呼気が原因です。同様に、若い頃の記憶にあった大気中の二酸化炭素濃度は「340ppm」であると言う数字は、今やあっさりと「400ppm」に書き換えられてしまったのです。もちろん、これは農地拡大目的で樹木を大規模に伐採し、同時に発電用や輸送用や熱源用のエネルギー源として化石燃料を大量に燃やし続けたダブルパンチの結果です。その結果、起きつつある諸現象(俗に言われる温暖化や気象の激甚化など)の正確な評価は、現在が歴史にでもならない限り難しいのかも知れません。何しろ、この星の表面で起こっている、生物を含む諸現象は、何十か何百次元の連立方程式を解くようなものなので、やっと物理的な気象現象の単純モデルが、コンピュータの中で動かせる様になった、というのが人間の知恵の実力だからです。

ここまで考えても、この星の行方の入り口にも辿りつけませんが、分かっている事は少なくとも、環境の持続可能性を考えるなら、一人当たりの化石燃料の使用レベルは1950年代レベル以下まで下げなければならない事と、少なくとも人類がより長く存続しようとするなら、危ない原子力は一日も早く諦めなければならないと言う事でしょう。今の快適な生活を知ってしまった人類が、元来た道を引き返し、より不便な暮らしに戻るのは「絶望的に難しい」事も事実なのですが、しかし今それを実行しなければならない事もまた事実なのです。誰のためにやるか、それはまだ見ぬ子孫のためでしょ。

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