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2014年6月21日 (土)

2420 進歩のない国

この国のなかで60年余り生きてきて、強く感ずる事があります。それは「なんと変わりばえしない国なんだろう」という感慨です。もちろん変わる事だけが良い訳ではありません。バージョンアップしない事が問題なのです。つまり、問題点を掘り起こして、それを徐々にしかし着実に改善すると言う姿勢が見られないのです。今のリーダーの口癖である「戦後Resumeからの脱却云々」も、日々報道される国会での堂々巡りを眺めるだけでも、脱却など程遠いと感じてしまいます。

先ず何がこの国の問題かを整理する事が必須でしょう。

それには、失敗した政策を挙げてみるのが良いかも知れません。先ずは産業政策です。戦後の高度成長期にこの国が推進したのは、護送船団方式による重厚長大産業の育成でした。その中心は鉄の増産で、それを支える石炭や石油、それを運ぶ造船業を税金を使って後押ししたのでした。その後この国を牽引したのは、家電や車産業でした。小型で多機能で、省エネで、品質が安定しているMade in Japnは、多くの国々で受け入れられました。しかし、この国を追いかけるアジアの国々は、ヒタヒタと背中に迫ってきていました。安易にも、コスト削減のための海外進出を奨励し、しかしそれにつれて設備や技術(者)も流れ出たのでした。一連の政策の中で、明らかに失敗した一つと感ずるのは、いわゆる「エネルギー政策」でしょうか。石炭から石油、LNGへの切り替え、並行しての原子力拡大政策は、如何にも他力本願で世界情勢に流され続けながらの「場当たり政策」に終始した様な気がします、例えば、二度に亘る「石油ショック」を受けて、国も立派な「サンシャイン計画」を打ち上げ、省エネ技術にも励んだのですが、しかしその後石油価格が低下し安定し始めると、それらの政策はすっかり背後に追いやられたのです。オイルショック後立ち上がった風車産業も、安くなった石油との競合では儲からないと見るや国もメーカーもささっと屑籠に捨て去ったのです。その一方、長期展望を立てていた欧州では着実に風車メーカーが育っていったのでした。

そうです、この国では、何故か長期展望という考え方が根付かないのです。リーダーが1-2年で交代する様な国では無理もないのかも知れません。企業においても、所詮生え抜きのサラリーマン社長が多い企業風土では、どうしても株主の顔色を見ながら経営するしかないのでしょう。1百年先のグランドデザインを描き、そこに近づくための年々のステップ施策を地道に展開する、などと言っていては政治家は票が集める事が出来ないのでしょう。そう考える、今の選挙システムも大きな問題なのかも知れません。続きます。

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