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2014年7月 6日 (日)

2435 油断

この言葉を石油危機と重ねて使ったのは、多分1970年代S屋太一が著書のタイトルとしたのが最初だったでしょうか。彼の警鐘にも関わらず、私たちの油漬け生活の本質は全く変わっていません。というより、ますます状況は悪化したとさえ言えるでしょう。二度のオイルショックの後、国は大規模な石油備蓄基地を建設しました。確かに、今突然石油の供給が絶たれたとしても、この国は数か月か半年程度は持ち応える事が出来る量は備蓄されてはいます。しかし、その解決が長引いた後の状況は悲惨なことになるだろうことは容易に想像できます。先ずトラックが動かなくなり、物資の供給が止まった都市機能は完全に麻痺するでしょう。発電所にも燃料となる石油やLNGが入らない訳ですから、当然の事ながら大規模な停電も起こり、電車も止まる事になります。

この国の中を見渡せば、石油以外の再生可能型エネルギーで電力の自給が可能なのは、大規模な水力発電所をいくつも抱える福島県くらいのものでしょうか。原発が頼りにならなくなってしまった今、この国は石油・LNGへの依存があまりにも高過ぎる国になってしまいました。むしろ異常事態と呼ぶ方が良いのかも知れません。よく言われるエネルギーの安全保障という見方をするなら、危険度は最大級まで上昇していると言うしかありません。

さて、ではどうするかですが、先ずはエネルギー取り分け、電力と輸送用向けの化石燃料を、3割程度減らす必要があるでしょう。従来モデルから見れば3割程度燃費が改善された乗用車はかなりのスピードで普及していますから、それを更に加速することにより良い方向に行くでしょう。しかし、電力に関しては照明や家電などで省エネ性能は向上を続けているものの、いわゆる夏場の冷房ピークと産業用での大幅な省エネには未だ成功していない様に見えます。そこに楔を打つのは、実は太陽熱の高度利用だと見ています。即ち、太陽熱を利用した冷房(例えばデシカント冷房)や太陽熱を利用したプロセス予熱や燃焼空気予熱などにより大幅な省エネが可能となるはずです。しかも、太陽熱の強度は日中にピークが来るので、エネルギーのピークカットにも有効なはずです。化石燃料への依存度を急速に下げなければ、油断リスクの高止まりは更に続く事になるでしょう。

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