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2014年7月 9日 (水)

2438 台風 

台風をジェット気流の解析図の中で眺めると、興味深い事に気が付きます。台風は、どうやらジェット気流が作る「カルマン渦」の様なのです。ジェット気流という「層流」が南北両極の周りに発生します。それは、極気団という高気圧から流れ出る気流なのですが、地球の自転によって生ずるコリオリの力によって、結局気団の縁を回る流れになります。しかし、地上の凸凹、取り分け高い山塊がある場所では、ジェット気流は曲り、あるいはカルマン渦を発生させるのです。ジェット気流は.季節によって緯度が上下しますが、主に中緯度以北を流れており、その緯度にある標高の高い山塊としては、ユーラシア大陸ではヒマラヤ山脈が、北米ではロッキー山脈が思い浮かびます。

さてカルマン渦は、山塊の南北に発生しますが、その回転方向は逆になりますが、北に出来た渦は、コリオリの力で消え、一方で南の渦この力で加速されます。しかも、北半球の夏場は、海面の温度が30℃前後に上昇しますので、そこからエネルギーと膨大量の水蒸気をを得て、ますます巨大に発達する事になります。東アジアでは、これを台風と呼び、北米大陸ではハリケーン、さらに、アフリカ大陸のキリマンジェロで誘発され、インド洋で発達するものをサイクロンと呼び分けています。

結局気象予報官は、ジェット気流の流れる位置と方向と強度、海水温の分布状況によって、台風の進路の強さの度合いを予報するのですが、ジェット気流の本流に近づくまでは、進路が迷走する事も多く、発生初期に予報円を描く事はなかなかに悩ましい様です。本州に上陸する様なタイミングになれば、ジェット気流に引きずられるようになるので、スピードはあっという間に加速して、北太平洋まで吹き飛ばされる事になります。いずれにしても、ジェット気流が描く模様は、幻想的と言えるほど美しいのです。その画像は以下で見る事が出来ます。

http://earth.nullschool.net/jp/#current/wind/isobaric/250hPa/orthographic=-222.69,38.78,1066

地球規模のジェット気流の流れの中に、ちっぽけで可愛らしい台風の渦が観察できるでしょう。

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