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2014年7月12日 (土)

2441 システムの障害

社会であれ、会社であれ、行政組織であれ、その中に作られたサブシステムであれ、それを効率よく回すには工夫が必要です。その工夫無しに、日々業務を「こなして」いくシステムを「自動システム」と呼ぶことにします。自動システムとは、自ら動くのではなく、勝手に転がるシステムを指した、ネガティブな言葉です。ヒトでも多くの「自動人間」に気付く事も多いのです。さて、自動システムでは、物事がルーティンに従って流れていきますので、気が付いた時には取り返しのつかない問題を抱えてしまっている事も多いのです。組織の下部の人間が、小さな問題に気が付いたとしても、それを上司に進言し、対策を打つには大きなパワーが必要です。一担当者が自分の日々のルーティンを横に置いてまで、問題を解決する事は、多くの組織では期待されていない筈です。その結果、問題は放置されリスクが拡大してしまう事になります。

そもそも組織やシステムには、目的とそれを実現する機能が備わっている筈です。しかし、それらは事態が平穏に進行する事を前提に作られている場合が殆どだと断言できます。もし、問題の発生とその対策を織り込んでいいたとすれば、その組織やシステムは冗長性が大きいと見えてしまう訳です。例えば組織の中に「問題解決課」などと言う名称の組織を作ったとして、では減時にその課は一体何を業務とするのか説明が出来ません。組織やシステムは、説明できない機能は省いてしまうのが普通なのです。それを防ぐには、例えば組織図や業務フローの図を余分に準備し、その中に「リスクエリア」を斜線で落書きしたものを作る必要があります。組織の中で言えば、緊急事態や異常事態が発生した時の、連絡方法やリスクの拡大を防ぐ指示命令系統が示されている必要がありますが、もしそれが無ければそこをリスクエリアとして認識すべきでしょう。

システムについて言えば、システムが機能しない場合の最初のシグナルをどう検知するか、それを解決するための手段が必要となる訳ですが、それが組み込まれていないシステムであれば、そこがリスクエリアとしてマークされるべきでしょう。結局、組織やシステムの本来の目的に立ち返り、それを実現するための機能を整理し、それが阻害されるであろう事態(異常事態や緊急事態)を可能な限り多くのケースを想定して、それに備えた準備を検討しておく必要があるはずなのです。それを「Failure case」と呼びますが、それが殆ど出来ていなかったあの原子力発電所は、壊滅的に破綻してしまった訳です。多くの組織やシステムは、それを「想定外」という言葉を借りてきて言い訳するのです。更に続きます。

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