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2014年7月13日 (日)

2442 重大性と拡大

問題の発生とそれによって引き起こされるリスクについては、必ず重大性(Severity)と拡大(Growth)を考えなければなりません。重大性とは、その問題が組織やシステムの継続にとって、どの程度の大きさを持っているかという確認です。もしそれが、メインストリームを外れているものであれば、その規模が大きな問題でも、それはやがては収束する筈のものです。一方規模が小さくても、それが流れの中央に突き刺さった棒であれば、その棒には更にゴミが引っかかり、問題は拡大し続けるでしょう。

つまり、組織やシステムにとって放置できない問題とは、それ自体の目的の中心部分に関わるものであって、決して問題の大きさではない事を、もう一度確認しておく必要があります。最近特に気になるのは、多くの組織やシステムでその「本来の目的」が忘れ去られ、枝葉の部分でのバトルが繰り広げられている点です。そもそも、国とは何んであって、国としてそこに住む人たちが結束する意味とは何だったのか。あるいは、企業が興された時創業者が心に刻んだ最初の目的は何であって、それは現在の企業活動にとってどの様な位置づけになっているのか。あるいは、システムの本来の目的は何であって、それが今年度の活動計画にどの様に具現化されているのか、多くの場合明確には答えられない状態だと想像しています。

それを常に奔流に引き戻すのが「憲法前文」や「企業理念=社是」や「システムの目的」という文章の役割でしょう。結局、この文章とそれを承ける形で作られる下流部分に矛盾があってはならないでしょうし、ましてや国際情勢や企業を取り巻く環境が変わったからと言って、それを安易に弄るべきではないでしょう。もし基本理念に立ち返って見直さなければならないとしたら、もう一度国や企業やシステムを作り直すつもりで取り掛かる必要があるのです。憲法や企業理念を実現するための法律やシステムは、年々歳々手直しされ、屋上屋を重ねて現在に至っている筈です。結果として、最初の建屋が完全に埋没しているケースも多いのです。今目にする国や企業の問題の殆どは、この建て増しされた部分で起こっているのであって、本来の理念に照らして地チェックすれば、実は「取るに足らない大きな問題」でしかない事に気が付くことでしょう。景気の浮揚や拡大そのものが、国の目指すべき理念であるはずがありません。

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